ええ店ぞろい! みんな知ってた?キタの名店街

老松通り

 「老松(おいまつ)通り」。ここは都心部にありながら静けさや上品さが漂う名店街だ。ギャラリー・古美術店などが建ち並ぶ通りは、店先に国宝が並ぶほどのアートストリートでもある。美術館とは違って、国宝級の作品に直接ふれることができるのも老松通りの特徴だ。また、古美術だけでなく、個性的な飲食店も多い。天神祭の陸渡御の通りにもなっているこの由緒正しい名店街を探索してみた。

■西洋装飾美術ギャラリーアルマ

現在では再現できない優美な美術工芸品 作品に刻まれた当時の歴史や人間模様

 各国の歴史を彩った古美術品を扱う同店。店内を華やかに彩る作品は、現代では再現できない卓越した技術が施されたものばかり。

 フランスを代表し、世界的にも有名なセーブルの陶磁器もその一つで、優美な陶磁器は当時の王族や貴族の間で日用品や贈り物にされ、冨や権力の象徴として発展した。当時の作品は、華麗なロココ文化をほうふつとさせる。

 同店ではこのほか、アールヌヴォー期に活躍したガレやドーム、バカラ、マイセン、 オールドノリタケなど、職人たちが現在では考えられないほどの手間ひまをかけて制作した作品を、当時の歴史や人間模様、優雅さをかみ締めながら鑑賞できる。

北区西天満4-6-28 TEL06(6311)3100


■マジックショップ バニー

全国から来店 マジックの歴史を垣間見る

 外観からただならぬ雰囲気を感じる同店。レトロな電話やショーケース、からくり人形など店内には、古く生活感があるものや、マジック用具などが並び、マジックの歴史を垣間見ることができる。

 店主によると、マジックの専門店は日本でも珍しいらしく、全国から客が訪れるとか。

北区西天満4-8-28 TEL06(6311)3377


■和泉玉箒堂

創業100年の老舗 巨匠や人間国宝の作品ずらり

 1905年創業、近現代の名品をそろえる老舗。明治以降の物故巨匠や現存の人間国宝を手がける。春と秋の特別即売会で、店内に有名作家の作品がずらりと並ぶ姿は壮観。しかも、一度出した作品は次回には二度と出さないため、作品とは一期一会というこだわりようだ。

北区西天満4-12-21 TEL06(6365)6670


■秦古美術

新鮮な古美術を

 古陶磁、仏教美術、茶道具などオークションなどで出回っていない新鮮な古美術品を扱う玄人(くろうと)向けの店。

 同店の秦峰男社長は「古美術から歴史を感じ、当時の考え方や生活観を感じ、自分を振り返り学んでいく。その域に達すれば古美術が価値あるものになるし、もっと楽しくなる」と話している。

北区西天満4-12-18 TEL06(6364)3963


■なにわ翁

手打ちの極上そばと 徹底的にこだわったダシで勝負

 山梨県のそば職人の店「翁」で修行した同店3代目の勘田拓志さんが日々、手打ちの極上そばをふるまう。

 西日本で「翁」を名乗る店は同店が初めてのようで、先代から受け継いだかけそばのだしは関西風、ざるそばのダシは関東風と徹底的なこだわりを見せる。

 季節によって変わる13種のメニューも人気。また同店では不定期に手打ちそば教室を行っており、そば打ちの全工程を本格的に体験できる(開催日はホームページをチェック)。

北区西天満4−1−18 営業時間/11:30〜20:00 (売り切れ次第終了) 定休日/日・月 TEL06(6361)5457


■ギャラリー帝塚山

コレクター出身の店主が営む古美術店 客とモノの「出逢い」大切に

 店内に、縄文土器や仏像、西洋アンティーク、絵画など様々な古美術品がところ狭しと並ぶ同店。もともとコレクターだった店主が開いた店だ。

 同店が大切にしているのはモノや客との「出逢い」。焼物収集家が何度も店を訪れるうちに、今度は掛け軸や絵に興味の幅を広げるなど、さまざまな古美術と出会える。

 店主がコレクター出身だけあって、コレクターの気持ちが分かった上でアドバイスしてくれるので、趣味ではじめようと考えている人にもオススメの店だ。

北区西天満4-2-4 TEL06(6363)1135


■瀧川峰晴堂

西日本屈指の古伊万里専門店

 日本の色絵磁器を中心に中国朝鮮の焼き物まで扱う。江戸時代初期〜中期を中心に古伊万里、古九谷、鍋島、柿右衛門などが専門。創業100年を超える西日本屈指の古伊万里専門店としても名高い。

北区西天満4-8-2 TEL06(6365)7561


■コーヒーカンタータ

昭和30〜50年のナンバーが流れる心落ち着く喫茶店

 昭和30年から50年のナンバーが流れる心落ち着く喫茶店。店内にずらりと並んだブリキのオモチャや雑誌、ポスター、お菓子のおまけなどが昭和の歴史を感じさせる。

 心が落ち着く空間がどんどんなくなっている今の時代だからこそ、輝いている同店。店主の吉村幸夫さんに通りの魅力を尋ねると「あらゆる美術品を手にとることも買うこともでき、作品一つひとつの歴史も説明してくれる」と話す。

北区西天満4-6-22 TEL06(6363)0318


■アート啓

本当に古く使いやすいものを使いやすい値段で

 老松町が初めての方にはぜひオススメしたい店。明治・大正時代の生活陶器をメーンに扱う。100種類以上の「そばちょこ」が並んでいるが、オーナーの中村啓子さんのモットーは「本当に古く使いやすいものを、使いやすい値段で販売する」こと。生活感の溢れた雰囲気で、着物も1万円でそろえることができる「業者卸価格」での販売がうれしい。

北区西天満4-6-12サン・アロービル1F TEL06(6364)4761


■レストラン デビッドセニア

地中海風のフレンチレストラン  有名シェフが料理の生演奏#笘I

 元リッツ・カールトン大阪「ラ・ベ」の料理長として腕を振るい、数々の受賞歴を持つデビッド・セニア氏がオーナーシェフとして開いたフレンチレストラン。

 ダイニングはセニア氏の出身地であるフランス・プロヴァンス地方を思わせる地中海スタイル。一面に張られたガラス窓からは木漏れ日が差し込み、ゆったりと和ませてくれる。

 カウンター席では、目前のキッチンでシェフたちが「料理の生演奏」を披露。 最高のシェフがジョークを交えながら最高の料理でもてなしてくれる。

北区西天満4-11-15 梅新イーストホテルB1 営業時間/ 11:30〜14:00 18:00〜21:30(L.O) 定休日/ 日曜、月曜のランチタイム TEL 06(6367)5088


■カナリヤ

アクセサリー、手芸品、生活雑貨… 手作りの作品がずらり

 今年の7月でオープンして6年目を迎えた雑貨店。常時約30人のアーティストの作品を展示・販売している。来店客の9割は女性で、店内にはアクセサリーや手芸品、生活雑貨などすべて手作りの作品がずらりと並んでいる。2週間ごとにアーティスト別イベントスペースの作品が入れ替わるので何度通っても楽しい店だ。

北区西天満4-7-10 昭和ビル本館2F TEL06(6363)7188


■横垣粋古堂

観賞用の古陶磁ずらり

 100年以上古いもので観賞用の日本、中国、朝鮮の古陶磁、特に酒器を扱う。酒器でも300〜500年前の世界に二つとないものばかりで、しかも保存状態の良いものが並んでいる。最も古いもので必見の中国の黒陶(4000年前のもの)も置いてある。「人間百年も生きられないのに何千年も残っている骨董品は先達の努力の賜物」と横垣さんは感慨深げに話してくれた。

北区西天満4−6−22(福神ビル2F) TEL06(6361)1286


■長池昆布

荒波で育った天然真昆布使用 手づくりにこだわる極上昆布

 創業は慶応元年(1864)。大量生産を嫌い、自分で作ったものを自分で売る老舗の昆布屋。

 同店の昆布は、養殖モノを一切使用せず、自然の荒波にもまれながらも生き残った天然の真昆布を使用。職人が昔ながらの手づくり製法で仕上げている。

 このこだわりの昆布屋を運 営するのは、話好きで愉快な天野元次郎社長。開口一番、「うちの昆布は値段が高い」と笑いを誘う社長だが、ひとたび昆布の話になると真剣な眼差しとなり、話が尽きない。

 高価な原料を使い、手間と時間を惜しまず仕上げられた同店の昆布。社長の言うとおり確かに値段は高いが、客足が絶えることはない。

北区西天満4-7-6 営業時間/9:00〜19:00 定休日/日曜、祝祭日 TEL06(6364)6368