週刊大阪日日新聞

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2018/12/8

おもしろマラソン大集合 空前のブームの背景を探る

ランニングブーム過熱の背景 ランネット担当者に聞く

 ランニング熱は年々高まりを見せている。参加料を徴収する大会は全国に2千以上あり、ランニング人口は1千万人といわれる。ランナーのためのポータルサイト「ランネット」を運営するSPD大阪事業所(大阪市淀川区)の福水毅さん(54)に、愛好者増加の背景や大会を成功に導く条件を聞いた。


ランニング人気の背景を語る福水さん
 ─ランニングイベントが増えた理由は。

 「やはり東京マラソンの成功だ。道路占用許可が受けにくかったが、東京でできるならと地方でも見直された。経済効果があると分かると地域住民の理解を得られるようになり、大阪、神戸両マラソンもできた」

 ─愛好家の傾向は。

 「大会に出場するのは40代を中心に男性が8割以上。健康志向の高まりや健康診断をきっかけに走り始める人が多い。やめる人も多いが、目標タイムを定めたり、走る距離を伸ばしたりしてモチベーションを高めると、意外と続く」

 ─人気のある大会に共通する特徴は。

 「地元色を打ち出すと受 け入れられやすい。例えば『北栄町すいか・ながいも健康マラソン大会』(鳥取県)はゴール後に特産品のスイカとナガイモのとろろ汁を存分に味わえる。漫画家の青山剛昌さんの出身地なので参加賞は名探偵コナンのTシャツ。都市型は制限時間を厳しめに設定し、ランナーの気持ちをくすぐる。ランドマーク周辺をコースに入れるのは難しい。いかに妥協点を探るかだ」

 ─大会が増え過ぎて参加者が集まらない例もある。選別が進むのか。

 「都市型の大会は出尽くした感がある。イベント色の強い大会は1回限りのこともある。1万人規模の大会はなかなか増えないが、スポーツクラブなど仲間うちで大会を開く動きが広がっている」

 ─大会を成功させる条件は。

 「そこでしか味わえない体験と地元の応援だ。ランナー同士のコミュニティーは広く、情報は口コミやネットで広がる。非日常的な体験が出場のモチベーションになる」


「冬は汗で体を冷やさないように」

スポタカ 心斎橋ビッグステップ本店


走りを快適にするアイテム選びについて助言する青山さん

 ランニングの流行を受け、走りをサポートする便利なアイテムが増えている。快適に走るための選び方について、スポーツ用品店「スポタカ」心斎橋ビッグステップ本店(大阪市中央区)ランニングコーナー担当の青山武勇さん(28)にアドバイスをいただいた。

 必需品は走力向上とけが防止に役立つタイツ。中でもCW─Xの「ジェネレーター」(1万9440円)は、テーピングの機能を応用したラインで筋肉をサポートする。

 靴の中に敷くインソールで注目なのがスーパーフィートの「トリムブラック」(5184円)だ。土踏まずのアーチを保ち、かかとの骨格を整えて疲れにくくなる上に走る姿勢を正す効果もある。

 体に塗ると体が温かくなるホットクリームは、ウオーミングアップの短縮にも役立つ。特に寒い時季は汗をかくと体が冷えやすい。青山さんは「吸湿速乾性に優れた下着を身に着けるのが体のケアにつながる」と助言した。


走る楽しさを知るきっかけに

つるみエンジョイマラソン大会


▲園内をにぎやかに駆け抜ける親子連れ=2018年2月に開かれた第5回大会(大会事務局提供)

 「つるみエンジョイマラソン大会」は、花博記念公園鶴見緑地(大阪市鶴見区)を駆ける大会。チームでたすきをつないで42・195キロを踏破するリレー形式で、老若男女を問わず初心者でも楽しめると人気が高まっている。関係者は「沿道の応援も温かい。走る楽しさを知ってもらいたい」と魅力を語る。

 1990年の花の万博会場となった鶴見緑地公園と鶴見区のにぎわい創出、ランニングの普及促進を図ろうとスタート。コースは園内2キロのルートで、池沿いや並木道を通る。子ども連れの家族が一緒に園内を走るファミリーマラソン(約2キロ)と、5〜15人のチームでたすきをつなぐリレーマラソン(42・195キロ)がある。

 リレーマラソンは、サークル仲間や学校の友人、家族、会社の同僚などのチーム出場が多い。ゴール直前からチーム全員で横一列になってラストラン。笑顔でゴールテープを切る瞬間は、マラソンを通じて絆が深まる思い出となる。

 前回の参加人数は約800人。2014年の初回に比べて2倍に増えた。大会実行委員会事務局の石塚寿久さんは「ランニングブームで長距離やハイレベルな大会が増えた。つるみエンジョイマラソンは走ることを始めるきっかけづくりにぴったり」と話す。

 「鶴見緑地といえば『つるみエンジョイマラソン』といわれるようなシンボリックな大会に育てたい」と展望を語り、「体を動かしたい人、仲間とわいわいしたい人。マラソンで楽しい思い出をつくってほしい」と呼び掛ける

◇      ◇

 第6回大会は2019年3月3日に開催。申し込みは1月20日まで。問い合わせは電話06(6915)2618、大会事務局(鶴見スポーツセンター)。


ハルカス・スカイラン


▲高さ日本一のビルの階段を駆け上がる「ハルカス・スカイラン」(ミーティング提供)

 日本一の高さを誇るビル「あべのハルカス」(大阪市阿倍野区、高さ約300m)の階段を駆け上がり、タイムを競う。1階から60階の階段数は1610段。2016年に始まり、世界主要都市の超高層ビルの階段を舞台とする階段垂直マラソン(バーティカルランニング)世界シリーズの1戦に数えられる。男子のトップ選手の記録は約8分半。2018年は11月4日に開かれ、1087人が出場した。19年秋にも実施される予定だ。


大阪淀川マラソン


▲大勢のランナーで活気づく大阪・淀川市民マラソン(大会事務局提供)

 琵琶湖から流れる唯一の河川の淀川沿いを1万人以上のランナーが埋め尽くす。普段は通行禁止の淀川大堰(おおぜき)を渡り、右岸と左岸を行き来できるのが魅力の一つ。ゲストランナーはシドニー五輪金メダリストの高橋尚子さん。ひたすら走り、脚力を鍛えた思い入れのある河川敷なのだとか。環境保全やエコ活動をPRする大会として、妖精姿のランナーにはプレゼントもある。毎年11月の第1日曜日に開催している。


くまファンラン ×スイーツマラソンin大阪


▲甘いスイーツでスタミナ補給(大会事務局提供)

 頑張ったランナーのご褒美は甘いスイーツ。コース上に用意された給水所ならぬ給スイーツ所≠ノずらり。疲れた体に甘い幸せが染み渡る。2010年から全国で約50大会が実施されている。前回の大阪大会では、約250種のスイーツが集結。フルーツタルト、ショコラ、まんじゅう…。どれを選ぶか迷ってしまう? 次回大阪大会は、19年2月24日に大阪城公園で開催。締め切りは1月27日。


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