週刊大阪日日新聞

大阪市(北・都島・城東・旭・鶴見区)・守口市・門真市
(社)日本ABC協会加盟紙 251,012部

2018/11/10

女性の再就職支援 

専門的スキルを学び直し就労へ 国・大阪府

 出産や育児で一度仕事を離れた女性の復職を支援する官民の取り組みが拡大している。国や大阪府は、子育て中の女性の就労をきめ細かくサポートするほか、就労に向けた「学び直し」も支援。女性が働きやすい職場づくりを進め、女性ならではの感性や能力、育児経験を生かそうという民間企業も増え始めている。

「保活」と「就活」支援の一体的実施

M字カーブ

 大阪府では、結婚や出産を機に仕事を辞めて復職しない人が多い。グラフのように、就業率は30代を谷間とする「M字カーブ」を描くことが課題とされてきた。

 総務省の調査によると、20〜59歳の大阪府の女性就業率は2012年の66・1%から17年には71・7%に上昇。景気回復に伴う有効求人倍率の改善や行政の支援策の影響で全国的にも女性就業率は上がっているため、都道府県別でみると大阪府は46位だ。

企業にも働き掛け

 「女性の活躍推進」を掲げる国は、仕事と家庭の両立に向けた環境整備を後押しする。

 大阪労働局は、大阪市中央区に全国でも先進的な「大阪マザーズハローワーク」を設置。子育てと仕事の両立などの相談に応じ、希望に沿った就職先をマッチング。面接向きの服装のファッションショーやパソコン基礎講座など託児付きセミナーも人気だ。

 仕事と家庭の両立に理解のある企業を登録する「ハローマザー企業」制度も設け、担当者が直接出向いて登録企業を増やしている。保育園の送迎ができるよう就業時間を見直す▽子どもの急な病気の際に柔軟に休暇を取得できる▽託児施設を利用できる―など労働条件の緩和を求め、応じた企業を登録している。

 国は復職に向けた学び直しを行う「リカレント教育」の支援にも力を入れ始めた。看護師や保育士、美容師など専門的な資格を持ち、雇用保険の被保険者だった人が講座を受講した際に給付する「専門実践教育訓練給付金」を今年から拡充。訓練経費の給付率を最大6割から7割に引き上げた。19年度予算編成では、キャリアアップ効果の高い講座の給付率引き上げや託児サービス付き職業訓練の充実も検討している。

 大阪府もあの手この手だ。同市中央区のエル・おおさか内「OSAKAしごとフィールド」に「働くママ応援コーナー」を併設。保育士が常駐し「保活」と「就活」をワンストップで支援する。

 子どもを遊ばせながらセミナーに参加できる部屋もあり、子どもと一緒に体を動かして遊ぶ「プチ体験保育」のイベントも。就職活動中は、同じ建物内にある連携保育所で一時保育サービスも利用できる。

 同コーナーは昨年度911人が利用し、205人が就職。府就業促進課の担当者は「子育てしながら復職することへの不安は大きい。同じように働こうとするママがいるという仲間意識を抱いてもらい、一人一人にきめ細かく応援していきたい」と話す。


pagetop