週刊大阪日日新聞

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2018/10/27

児童虐待 早期発見へ 保育士らの活用期待

子どもを守るアセスメントシート


▲児童虐待の早期発見につなげるアセスメントシートの普及に取り組む玉置さん(右)と阪野さん

 子育て支援に取り組むNPO法人「ちゃいるどネット大阪」(大阪市中央区)は、日常的に子どもに接する保育士らに虐待のサインに気付いてもらおうと、チェック項目をまとめた「子どもを守るアセスメントシート」を作成した。府内の保育所などに配布し、出前講座を通して使い方を伝えている。

 同法人は2009年に設立され、保育士などを対象にしたスキルアップの研修や、子育て支援に関する研究を行っている。前身となる団体が03年にまとめた児童虐待の予防に向けたチェックリストを見直し、使いやすさに配慮して5月に改訂版を完成させた。

 増え続ける児童虐待を受け、同法人は保育所や幼稚園、こども園などの保育施設が早い段階で虐待のサインに気付くことが大切だと訴える。16年度に全国の児童相談所が児童虐待相談として対応した12万2575件のうち、0〜5歳の件数は計38・8%を占めた。

 同シートはA4判で、説明に関する部分を含めて計20ページ。大学教授が監修し、保育士などのプロジェクト委員11人が1年半をかけて作成した。保育士や幼稚園の教諭が、園内で気になる子どもがいる場合に使うことを想定している。

 委員の一人で、元保育士の阪野恵以子さん(70)は「保育士は親や子どもの最前線に立っている。虐待の芽に気付いて、支援につなげてほしい」と話す。

 同シートのチェック箇所は前回版の75項目から108項目に増やし、きめ細かくした。チェックした項目に応じ、状況の深刻度が「重度」「中度」「軽度」に分類されるようになっている。また、重度なら児童相談所に至急連絡するよう求めており、中度であれば市町村の担当窓口に連絡して対応を協議するなど、支援の方向性が分かるようになっている。

 同法人理事の玉置章子さん(68)は「園の中で先生たちが気になる子どもについて話し合う機会を増やし、人権を守るツールとして活用してほしい」と話している。

 希望者には同シートを1部100円で販売する。出前講座(無料)の申し込みも受け付けている。問い合わせは電話06(4790)2221、ちゃいるどネット大阪。


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