週刊大阪日日新聞

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2018/9/1

大阪東西軸の復権へ 

京橋、枚方を再開発、京都観光を強化


▲再生が計画されている京阪電車京橋駅のビル

 京阪電気鉄道を傘下に置く京阪ホールディングス(HD)は、2026年度までの長期経営戦略で「駅から始まるまちづくり」を打ち出した。大阪市の主要駅である淀屋橋や京橋などを中心に再開発を進め、京都での観光事業を強化する方針だ。今後3年間で1千億円を投じ、ホテルや商業施設の整備、不動産の取得に乗り出す。少子高齢化で沿線人口が減る中、駅周辺に都市機能を集め、訪日外国人客らの取り込みを狙う。

1千億円投資へ

 「昔はもっとにぎやかだったんだが…」。京橋に住んで50年余りの大井弘さん(80)は駅前商店 街を指さしながら肩を落とす。再開発計画の知らせに「人の流れに大きなうねりが生まれてほしい。キタやミナミに負けんようなにぎわいを」と期待を込めた。

■主要駅周辺を

 京阪HDが今年5月に発表した長期経営戦略は「大阪東西軸の復権」を掲げた。メイン事業が主要駅の再開発だ。将来的には中之島線(天満橋―中之島)の延伸を実現させ、京都方面から人工島・夢洲へのアクセス向上を見込む。

 再開発計画のうち京橋では、京阪線で最大のターミナルである駅ビルを再生し、大阪ビジネスパークや大阪城など周辺地域との回遊性を高める。淀屋橋では御堂筋沿いの自社ビルを活用し、収益拡大につなげる。なにわ筋線と接続予定の中之島駅の周辺は、再生医療の研究拠点としても開発を推進する。

 京阪HDの本社がある天満橋駅前の複合施設「OMMビル」のリニューアルも検討する。周辺は駅上の商業施設「京阪シティモール」やホテル京阪天満橋など京阪グループが所有する施設があり、周辺一体での大規模な再開発も視野に入れる。

 さらに力点を置くのが枚方駅だ。駅に直結する自社所有地の再開発を18年度から本格的に始める。同社は「京阪線のほぼ中間に位置し、中核市の顔としてふさわしい駅に再生する」と意気込む。

■観光客を分散

 観光面の戦略は京都が軸になる。JR京都駅周辺で「ザ・サウザンド・キョウト」など3ホテルを開業し、四条河原町に複合商業施設「ビオスタイル」を新規出店する。グループ運営のホテルの客室は17年度の3100室から20年度には5200室に増えるという。

 洛北―東山―伏見・宇治の南北軸を「観光ゴールデンルート化」としても提言した。東山の三条駅、洛北への玄関口となる出町柳駅、伏見の中書島駅でそれぞれ開発や再整備を進め、京都市中心部に集中する観光客の分散化を狙う。

 京阪HDは長期経営戦略の実現に向けて不動産取得やM&A(合併・買収)も進める方針で、資産規模は2100億円から20年度には2600億円まで増える見通しだ。「歴史や文化、地域の特色を生かしたまちづくりを連続的に展開し、魅力あふれる京阪沿線を目指す」と説明する。


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