週刊大阪日日新聞

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2018/5/12

違法民泊 19年までに一掃 

法令順守へ誘導


▲初会合で対策強化を確認した大阪市や府、府警の関係者

 マンションの一室を有料で貸し出す「民泊」が解禁となる「民泊新法」が6月に施行されるのを前に、大阪市は4月25日、吉村洋文市長をトップとする「違法民泊撲滅チーム」の初会合を開いた。市が府警本部や府と連携し、部局横断型で対策を強化。無許可営業者に法令順守を促し、適法な態勢へ誘導していく。20カ国・地域(G20)首脳会合が同市で開かれる2019年までに、「違法民泊」の一掃を目標に掲げている。

部局横断、警察とも連携

 背景には、年間1千万人超を記録した来阪外国人観光客に伴う宿泊施設不足がある。6月15日には、運営ルールを定めた「住宅宿泊事業法」「改正旅館業法」が施行されるため、騒音や治安など生活環境の安心・安全を担保する取り組みが急務となっている。

 大阪市内では16年10月に全国に先駆け、国家戦略特区の制度を活用した「特区民泊」を解禁。関西空港が17年に実施した調査によると、大阪を訪れた外客のうち、2割はホテルやゲストハウスではなく民泊を選んだとされている。

 撲滅チームは、警察官OBらを加えた実働部隊を現状の2倍を超える約70人に増員。市民からの通報を基に施設を訪問し、宿泊客へのアンケートのほか、清掃業者や管理会社に聞き取り調査の協力を求め、運営事業者の特定と指導を実施する。

 その上で、届け出に誘導していく方針で、指導に従わない悪質な場合には刑事告発も検討する。

 市によると、特区民泊解禁後の1年半で、窓口に寄せられた相談件数は約2800件に上る。そのうち、最も多いのが無許可営業の疑いで、次いで治安や騒音、ごみの後始末と続く。

 民泊を巡る生活環境については、今年2月に違法民泊の一室で女性の遺体が発見される事件が起きるなど、住民の懸念は尽きない。

 吉村市長は会合で「市民の不安がある中では、民泊は発展しない。需要と健全な発展を両立させていきたい」と決意を示した。

 同市議会では3月の定例会で、幅4m未満の道路に面した住居専用地域や、小学校から100m以内では月〜金曜日の営業を禁止するなど、独自の規制を盛り込んだ条例を可決。新法施行に向けた環境整備を進めている。


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