週刊大阪日日新聞

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2017/12/9

「さっちゃん先生」と共に 釜ヶアの労働者ら 矢島祥子さんしのび集会

死因不明 事件真相解明へ団結


▲さっちゃん先生の遺影(左)を飾り、開かれた「矢島祥子と共に歩む集い」

 「西成のマザーテレサ」と呼ばれ、西成区の愛隣地区(通称・釜ケ崎)で献身的な医療活動をする中で死因不明のまま34歳の若さで亡くなった医師、矢島祥子さんをしのぶ集会「矢島祥子と共に歩む集い」(実行委員会主催)が浪速区のピースクラブで開かれた。矢島さんを慕う釜ケ崎の労働者らが参加し、今後も矢島さんが亡くなった真相解明に尽力することを誓った。

 祥子さんは群馬県高崎市出身の内科医でクリスチャン。「釜ケ崎の労働者のために医療活動をしたい」と自らの意志で飛び込み、地元の診療所で働きながら労働者支援、夜間パトロールなどの活動を行ってきた。地元では「西成のマザーテレサ」「さっちゃん先生」と親しみを込めて呼ばれていたが、2009年11月、木津川の千本松渡船場で水死体で発見された。

 遺体発見当初は自殺説が出て、大阪府警からも翌年家族に対し、「自殺のため捜査打ち切り」の説明が行われたが、遺体状況から医師でもある両親が反論。12年8月、西成署は両親から出された死体遺棄事件および殺人事件の告訴状を受理し現在に至っている。

 11月12日に開かれた集会では祥子さんの母、晶子さんが「(祥子が亡くなって)8年、祥子の祈りと願いを引き継ぎ真相解明に向かって共に歩み続ける仲間たちに慰められ、励まされた。歌や踊りが生まれ、喜び、希望が湧き、真実が明るみに出るという確信を持って歩み続けることができた」と感謝の言葉を述べた。

 長男でミュージシャンの敏さんは、祥子さんが亡くなる前後の詳細な経過を映像を使って報告。祥子さんを慕う関係者らが「献身的に医療活動をしていたさっちゃん先生を決して忘れない」「今後も一緒に歩み続けたい」などと決意を新たにし、事件を調べている元兵庫県警刑事、飛松五男さんも「いろんなことが明らかになりつつある。真実を解明したい」と話した。

 祥子さんをしのんで作詞作曲された『さっちゃん音頭』で参加者全員で踊る場面もあり、祥子さんの父、祥吉さんが「事件の概要がはっきりしてきた。資料を整理して本として永久に残したい」と締めくくった。


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