週刊大阪日日新聞

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2017/9/16

関西でプレテスト拡大 

今どきの「中学受験」事情


▲私立中学受験で受験会場に入る前に整列する受験生

 少子化の影響などで、大阪の私立中学入試の受験率が低下する中、本番さながらの内容を出題する「プレテスト」(模擬試験)を実施する学校(府内38校=6月13日時点調べ)が増えている。受験生にとっては「腕試し」の機会が増え、学校側にも受験生を囲い込めるメリットがある。実施している学校によってはプレテストを受けると受験対策がしやすくなるという。受験生にとっては入試本番のリハーサル≠ニして活用されている。

私立中の75%が導入

 大阪府内の私立中の75%が導入しているというプレテスト。大阪の広がりを受け、京都、兵庫でもプレテスト導入は勢いを増している。

 プレテストは入試と同じ会場、同様の出題傾向で行われる。大阪市内の中堅塾の入試担当者は、「受験生自身のやる気を上げるメリットがある。本番さながらの雰囲気で事前に体験できる貴重な機会。実際に、憧れの私立中学校の門をくぐり、学校の雰囲気に触れることで、学校生活がイメージできてやる気がわいてきます」と説明する。

 「長男が一昨年、私立中高一貫校に合格し、来年は長女も同じ中学校を受験する」という母親は「通常の学校説明会と違い、入試本番の状況、自宅から学校までの交通ルートや教室、トイレの場所などの学校内施設も把握することができる」という。

出題傾向を把握

 プレテストは入試問題と同じ難易度や傾向で出題されるため、出題の傾向はつかみやすい。

 実際、プレテストを実施している私立中学校の本番の入試問題とほぼ同じ問題が出題されるケースもあるという。また、学校によってはプレテストの成績をコンピューターで処理し、合否判定している。

 プレテストを導入している大阪市内の女子中高一貫校の入試担当者は「結果を返却する際に児童と保護者に学校まで足を運んでいただいて、入試本番までの学習法などのアドバイスをする懇談会を開いています」と話している。

プレテスト導入で急伸

 関西の私立中高一貫校は京都大学、大阪大学を筆頭に地元の国公立大学の志向が強く、地元の国公立大学の進学実績を判断基準にして私立中学を選ぶ保護者が多い。このため、私立中学校の面倒見のよさは重要なポイントになる。

 それを象徴する学校が大阪桐蔭中学校(大東市)だ。現在は高校野球などで全国的にも知名度が高いが、プレテストを開始した2002年度当時は歴史も浅く、今ほど知名度も高くなかった。

 同校のプレテストは試験問題、時間設定、教室の雰囲気も入試本番に仕立て、合否と特待生判定を付けて郵送で返却するなど入試本番と同じような本格的なものだった。イメージ戦略と実績が功を奏して、現在では京大の入学実績の上位常連校となっている。

 

 国公立大学医学部の現役合格者数で実績を誇る清風南海中高(高石市)でもプレテストを実施しており、受験生にとっては多方面にわたってチャンスが広がっている。


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