週刊大阪日日新聞

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2017/8/26

こめつぶ本屋 知ってますか 

10代のための古本屋


▲こめつぶ本屋の店内で、10代の人に読んでもらいたい本について熱心に話す橋本さん

 大阪市旭区の商店街で月に1度、10代のための古本屋「こめつぶ本屋」が店を開く。関西の大学生が中心となって運営しており、知人や地域住民から推薦メッセージとともに寄贈された本を、10代に限定し1冊100円で販売している。まだまだ客足は少ないが、焦らず、じっくり、地域に浸透していこうとしている。

 大阪市旭区森小路の京かい道商店街にある米穀店のガレージに「暗やみの中から本を探そう」という貼り紙がある。小さな懐中電灯を借りて、店の奥に付けられた暗幕の向こうで明かりをともすと、ジャンルも大きさもばらばらの単行本や文庫本が浮かび上がる。懐中電灯の光を頼りに本に添えられたメッセージカードを読み、暗やみの中から気に入った本を「発掘する」仕組みだ。

 ユニークな活動の代表を務めるのは徳島大4年の橋本真歩さん(23)。大阪大や大阪経済大、京都女子大など関西の大学生らとともに1年ほどかけて準備を進めた。知人や地域住民から「10代の人に読んでもらいたい本」をメッセージカードとともに寄贈してもらい、ことし3月25日にオープン。店名には「一粒にたくさんの実りがありますように」との思いを込めた。

 もともと本好きだった橋本さんが、新潟県で同様の取り組みを行っていた「ツルハシブックス」を知ったことが活動のきっかけで、同店を運営していた現代美術家の西田卓司さんや大阪大大学院の池内祥見助教のサポートを受けている。

 月に1度のオープンの上に、店頭からは本が見えないため、古本屋と気付かずに通り過ぎる人も多い。店の周知が課題だが、池内助教は「無理に宣伝せず、徐々に地域に浸透していけば」とアドバイス。オープン時には毎回来店してくれる寄贈者もできた。

 次回のオープンは9月30日。橋本さんは「中高生がぶらっと立ち寄り、本を媒体として大学生や大人と話す場所がつくれたら」と考えている。


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