週刊大阪日日新聞

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2017/8/5

守口市 コミュニティーバス始動 

出掛けやすいまちに


▲8月から運行している「愛のみのり号」

 住民の新たな移動交通手段として、守口市が8月1日からコミュニティーバスの運行を始めた。福祉基金を活用するため、運賃は無料。主に子育て世代や高齢者を対象とした「出掛けやすい環境づくり」が狙いだが、市民の認知度はいま一つ。本年度は社会実験として取り組む予定で、継続には需要の喚起も課題になりそうだ。

公共施設を結ぶ

 市が新たに運営する「愛のみのり号」は公民館や公園、保健センターを結ぶルートで、福祉施策としての色合いが濃い。市の担当者は、医療施設や駅間などを結ぶ路線バスとは「趣旨が異なる」と強調する。市役所を発着点とする3路線を運行し、東部ルート(右回り・左回り)はそれぞれ1日4便、西部ルートは5便。午前9時台から午後5時台までで、土日も走らせる。

 ワゴンタイプの車で乗客定員は9人。市のゆるキャラ「もり吉」と市の花、サツキを側面に描いた愛らしいデザインだ。本年度予算には、大阪市内に支店がある運行管理会社への業務委託に2527万円、車両のリース代に150万円を充てるなど計3168万円を計上した。

認知度高める

 運行の背景には、今年2月に市が改定した「もりぐち改革ビジョン」がある。2011年度から20年度までの中期計画で、主要道路の無電柱化や公園整備など「都市環境のレベルアップ」をうたう。バス事業もその一環だ。

 一方で、市内の幹線ルートを外れるためか、市民の認知度は今一つだ。5歳児の母で、市内東部に住む会社員女性(42)は、自宅近くに停留所ができる予定ながら「バスが走ることも知らなかった」。公共施設の利用頻度は低く、「機会があれば利用してもいいかな」という認識だ。

 京阪・守口市駅近くに住む女性(65)も「今は必要性を感じない」。それでも、高齢ドライバーによる事故の多発を念頭に「運転免許を返す年齢になれば便利に感じるのでは」と理解を示した。私営バスがコミュニティー路線を廃止、縮小する中、需要の声があるのも確かだ。

 市は需要を見極めた上で、18年度以降の実施に向けてルート変更や便数の増減、運賃などをあらためて検討する方針だ。道路課の担当者は「来年3月までの運行で市民の意見を集約し、整理し直す」と話している。


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