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2020/10/24

「私と夫の立場に立って」

妻の赤木雅子さん 法廷で意見読み上げ


▲赤木さんが法廷で読み上げた意見全文

 財務省の森友公文書改ざん事件を巡り、上司に改ざんをさせられたことを苦に命を絶った近畿財務局の職員、赤木俊夫さん。その妻、赤木雅子さんが国などを訴えた裁判で赤木さんは、夫の死の真相につながる情報の提供を国に求めた。ところが国は「損害賠償のためには改ざんの経緯や内容などの事実は必要ない」と拒否してきた。

 そこで10月14日の法廷では、急きょ赤木さん本人が意見を読み上げた。被告席に国の代理人の訟務検事や財務省、財務局の担当者がずらりと並ぶ中で。

 「国は、夫が改ざんに追い込まれた具体的経緯や、夫が作成した(改ざんに関する)ファイルやメモが存在するかどうかについて、回答する必要がないと主張しました。私はこの回答を聞いて、夫のことがかわいそうになりました。涙があふれました。夫が亡くなった真相を知りたいとお願いしているのに『そんなこと知らなくていい』と言われた感じがします。

 お願いですから私と夫の立場に立ってください。皆さんの大切な夫や妻や子どもが自殺に追い込まれたことを想像してください。『そんなこと答える必要はない』という回答が、どれだけ遺族の心を傷つけるか想像できると思います。私は真実が知りたいだけです。夫が作成したファイルやメモを開示し、自殺に追い込まれた具体的な経緯を教えてください。よろしくお願い致します」

 その間1〜2分ほど、私は傍聴席でじっと見つめていた。赤木さんではなく、向かい側の国の代理人たちを。彼らがどんな表情、しぐさで、赤木さんの声を聴くのか見届けるため。

 10人以上いる代理人たちは、手元の書面を見つめていた。だが赤木さんが「私と夫の立場に立ってください」と読み上げた時、その中の3人だけ、すっと目線を赤木さんの方向に上げた。

 「皆さんの大切な夫や妻や子どもが、自殺に追い込まれたことを想像してください」と続く言葉に、物思いにふける様子を見せる人もいた。どんな立場の人にも感情が、心がある。赤木さんの魂の叫びを受けて、思うところがあったのだろう。

 裁判が終わり法廷を出る時、赤木さんは被告席の横で国の代理人たちに声を掛けた。「これからよろしくお願いします」…すると数人が戸惑った様子ながらも「よろしくお願いします」とお辞儀しながら言葉を返した。気持ちが通じたように赤木さんは感じた。きっと裁判もうまくいくに違いないと。

(大阪日日新聞編集局長・記者、相沢冬樹)

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