週刊大阪日日新聞

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2020/10/10

都構想の住民説明会 市民の理解は深まったか

11月1日、大阪の将来の姿を判断


▲「広域機能の一元化」を解説する吉村知事

 大阪市を廃止し、特別区に再編する「大阪都構想」の是非を問う11月1日の住民投票を控え、大阪市主催の住民説明会が市内8会場で開催された。松井一郎市長だけでなく、吉村洋文知事も出席し、都構想の必要性を説明。来場者からは理解が深まったとの声がある一方、デメリットも聞きたかったとする意見もあった。吉村知事は丁寧に説明をしたとするが、重たい選択を迫られる住民が将来の大阪の姿を十分に判断するだけの理解はどこまで進んだのか。

 2015年の住民投票の際は、市内24区で計39回の説明会を行ったが、今回は新型コロナウイルスの感染抑止のため回数を減らした。説明会では事務局が協定書(制度案)の概要を説明し、松井市長が「基礎自治の充実」について、吉村知事が「広域機能の一元化」を中心に解説した。

 説明会の会場付近の各区役所などには視聴会場を設け、説明会の様子は動画投稿サイト「ユーチューブ」でもオンラインで同時配信した。

 説明会に参加した男性の一人は「二重行政になっているので、都構想を進めようとしているのだと納得できた。新型コロナウイルスの対策も良くなっているし、府と市が一緒になった方が住民のメリットが多いと思う」と、理解が深まった様子だった。

 一方、都構想のデメリットについて知りたいとの意見や、反対派の主張も聞きたいとの声もあった。さらに「いいことしか言わない。マルチ商法の説明会」と批判する声も上がった。

 2回目の会場の天王寺区のクレオ大阪中央での説明会後、質問で手を挙げている人が会場に残っていたことを問われた松井市長は、記者団に「時間が限られている中、一人一人の質問に丁寧に答えた」と語った。また以降の説明会では時間を延長して対応した。

 吉村知事は9月28日、記者団に「反対派が言うデメリットについては説明している。コストがいくらかかるかはきちんと説明しているし、デメリットだと主張する方の中身は制度の中身として丁寧に説明している。メリットだけを強調しているわけではない」と強調した。

 11月1日に市民は大阪の将来の姿を判断することになる。制度案に対する十分な理解が必要であり、住民投票の日まで行政として周知を尽くす努力が欠かせない。

都構想巡り 介護保険情報開示求める

 大阪市を廃止し、4特別区を設置する「大阪都構想」を巡り、大阪市介護支援専門員連盟は9月28日、松井一郎市長宛てに介護保険・高齢者施策の情報開示と、全住民への説明を求める要望書を提出。市役所で会見し、「大阪市廃止は介護崩壊につながる」と、介護事業が一部事務組合で運営されることなどの問題点を訴えた。

 同連盟の三浦浩史会長は介護保険事業について「ニアイズベター≠ノならない。4区に分かれた上に、五つめの一部事務組合をつくり、そこが介護保険事業を一括する。今よりもさらに遠くなり、介護保険料がどうなるかまったく見えない」と懸念を示した。

 一部事務組合は、事務を共同で処理しようと複数の地方公共団体が設置する仕組み。都構想の制度案では4特別区が合同で設置するため、同連盟は「特別区の細かいニーズに応じた計画作成は困難」と指摘する。

 また、新型コロナ禍での住民投票についても「なぜ今なのか。介護施設はリスクが高く、職員は家族も(含めて)行動制限している。急ぎでもない住民投票をする必要があるのか」と訴え、「元気だった高齢者が家から出なくなり、体が弱る。今までできていた判断が、認知症になりできなくなる」などの点に着目した施策や、介護保険料の財源の情報開示を求めた。

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