週刊大阪日日新聞

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2020/5/30

家族の密 児童虐待懸念 長期休校で潜在化も

3月相談件数全国最多

 新型コロナウイルスの感染拡大防止に伴う自粛生活が長引く中、家庭内で起きる児童虐待のリスクにどう向き合うかが課題として浮上している。全国の児童相談所で1〜3月に対応した虐待の相談件数(速報値)は、前年の各月に比べて1〜2割増加。民間の関係団体は「家族が『密』な関係になり、虐待を引き起こす要因になっている」と警鐘を鳴らしている。

 政府が4月7日に緊急事態宣言を出して以降、大阪府は府民に不要不急の外出自粛を求めている。府立学校は3月2日から休校が続き、今月末までは継続される。小中学校も同様の措置が求められる。親子ともに家庭で過ごす時間が長くなり、虐待のリスクが懸念されている。

 厚生労働省は現状を把握しようと、緊急の調査を行った。全国の児童相談所の相談対応件数は、1月が計1万4974件(前年同月比で22%増)▽2月が計1万4997件(同11%増)▽3月が計2万2503件(同12%増)─だった。

 都道府県別で見ると、1カ月間の件数で最多だったのは、大阪府の3月の3025件(前年同月は2631件)。次いで多かったのは東京都の3月の2908件(同2177件)となった。

 同省の担当者は、近年の件数の増加傾向を踏まえると「大きな変化は見られない」とする。ただ学校の休校が続くなど、関係機関と子どもとの接触の機会が減り、「(虐待に)気付けずに潜在化している可能性がある」として、地域の見守り体制の強化を進めているという。

 先の見えない不安が拭えない中、親はどうすればいいのか。府の委託を受け、子ども家庭センター(児童相談所)への虐待通告に関して子どもの安全確認などを行っているNPO法人「関西こども文化協会」(大阪市中央区)の事務局長、蔦田夏さんは「外に出られないという非日常の中で、普段なら子どもに『やめなさいよ』と軽い声掛けで済むことが、感情が高ぶり、許せなくなる環境になっているのではないか」と推察する。

 虐待を防ぐポイントでは、親自身がリラックスを心掛けて生活することが大切だという。怒鳴ったり、叩(たた)きそうになったら、コーヒーを飲んだり、ベランダで深呼吸するなど、環境を変化させるよう求めている。叩かずにいたときは自分で自分を「偉かった」と褒めることも大切だという。

 蔦田さんは「いつかはこの状況を抜け出せる。悲観しないで、日常に戻れると希望を持って生活してほしい」と話している。

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