週刊大阪日日新聞

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2020/1/11

市場性か公共性か 問われる未利用地「有効」活用

城東区 旧庁舎跡地問題で対立


▲国道1号沿いに位置する大阪市城東区役所の旧庁舎

 大阪市城東区の旧庁舎跡地の活用を巡り、区役所と住民組織の相違が表面化した。区役所側は「市場性」を重視し、マンション建設も可能にする計画である一方、住民組織は救急病院の誘致を希望。いわば「公共性」を求めている。

可能な限り売却

 2007年6月、大阪市が当時の関淳一市長名で公表した未利用地活用方針は、厳しい財政状況を踏まえて「可能な限り売却に取り組む」姿勢が明記された。未利用地の売却益を、収支不足の財源に充てることを意味する。大阪維新の会の市長が誕生して以降は特に「民間活用」(市関係者)が語られるようになった。

 こうした経緯があり、城東区役所は、庁舎建て替え財源(約64億円)の確保を目的に活用策を検討。「地域の実情」を考慮し、医療・高齢福祉をベースにする意向も示したが、区内の地域活動協議会(地活協)は、ベースの規模が全体面積の20%という ライン≠ナ設定されたことに反発。計画の再検討を求め、松井一郎市長宛ての要望書を昨年12月上旬に提出した。

 これに対し、区役所側は「(20%ならば)市場性が確保できる」と財源確保を見据えたライン設定である点を説明。逆に、地活協の要望を後押しする地元の公明党市議は「マンションであれば民間事業者(の発想)と変わらない。先を見通すことは公共(の立場)だからできる」と主張する。

主張は平行線

 地活協が再検討を求める背景には、区内4病院(200床以上)の一つが22年に区外移転する事情がある。地活協連絡会代表者の伊東允二さん(83)は「(20%ならば)70床しかできない」と懸念するが、区役所側は「(救急医療体制の整備は)市全体でやっている」と指摘。双方の主張は平行線のままだ。

 庁舎跡地の活用を検討する地域は、城東区だけではない。淀川区は、09年3月に廃止した旧庁舎の跡地に地域図書館を移転整備する意向だ。区民ニーズをくみ取った活用策だが、10年以上たっても完了していない現状に「ありえないぐらいの時間」(維新市議)を費やしているのも事実だ。

 城東区の旧庁舎は16年3月廃止のため、経過期間は4年に満たないが、国道1号沿いの一等地に位置するだけに、放置状態が続くのは許されない。市民財産の未利用地をいかに活用すべきか─。城東区の問題は「有効」活用の定義を改めて問うている。

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