週刊大阪日日新聞

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2020/1/11

大阪 令和の決断 

都構想 今秋住民投票へ

 大阪は今年、岐路に立ち、市民は再び決断を求められる。「大阪都構想」の是非を問う住民投票が、11月上旬にも実施される見通しだ。賛成多数になれば、2025年1月に政令市として初めて大阪市は廃止され、24行政区は四つの特別区に再編される。廃止すれば元に戻す法律はなく、やり直しはきかない。市民は15年にわずかの差で都構想を拒んだが、それは一票の重さが大阪の将来を変える可能性を持つという意味でもある。正確な判断材料が提供されることを前提に、自分の暮らす地域を良くするために熟慮して投票することが、将来世代に対する有権者の責任となる。

大阪の未来 熟慮の1年 結論は11月上旬にも


▲2020年の幕が開けた。今年の大阪は市民の決断により将来が大きく変わる分水嶺の年でもある=大阪市内

 2019年12月、都構想の制度案(協定書)を作る市と大阪府の法定協議会で採決があり、大阪維新の会と公明党の賛成多数で制度案の大枠が了承された。再編で設置されるのは「淀川」「北」「中央」「天王寺」の四つの特別区。それぞれ選挙で選ばれる区長と区議のいる独立した自治体となって、教育や福祉など身近なサービスを担う。これまで市が行ってきた消防や水道、都市計画などの事業は府に移管される。

 住民投票の実施には、府市両議会での可決が必要だが、都構想を推進する大阪維新と賛成に転じた公明で議会の過半数を占めており、大阪維新が目指す11月上旬の住民投票実施は確実な情勢。

 前回の住民投票の結果は反対70万5585票、賛成69万4844票で、差はわずか1万票余りだった。投票率は66・83%と関心が高かった一方で、「都構想が何なのか分からないまま投票日を迎えた」という市民の声も多かった。

 「最後に決めるのは住民の皆さま」とするのなら、メリット、デメリットを具体的に検証した正確な判断材料が必要になる。

 4月には市民に向けた説明会「出前協議会」を4回開く方針だが、制度の一方的な説明に終わらせず、市民の疑問に丁寧に答える姿勢が求められる。

 特別区の設置で、住民サービスを維持するための財源や人員は足りるのか▽経済効果は信頼できるのか▽コストはこれ以上増えないのか▽防災対応に問題はないのか─命や暮らしにかかわる重要な論点でも議論は尽くされていない。

 市民一人一人が自分たちの暮らす大阪をどんなまちにしたいのか、子どもや孫にどんな大阪を残したいのか、真剣に考える1年である。

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