週刊大阪日日新聞

大阪市(北・都島・城東・旭・鶴見区)・守口市・門真市
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2019/11/9

「25年1月」明記へ 都構想案の特別区移行

消防・水道事業は府 特別区事務分担で方針案 都構想法定協

 政令指定都市の大阪市を廃止して特別区に再編する「大阪都構想」を巡り、松井一郎市長(大阪維新の会代表)は11月5日、特別区制度への移行時期を2025年1月とする考えを示した。松井市長は移行時期について「万博(25年5月に始まる)は新しい自治体で迎えたい」としており、市と大阪府の法定協議会後、記者団に「25年当初を考えていきたい」とと述べた。

サービス維持、財源巡り議論

 大阪市を廃止して特別区を設置し、大阪府とともに行政機能を再編する「大阪都構想」の制度案(協定書)を議論する法定協議会が11月5日、府庁であった。府と特別区、特別区間の事務分担や住民サービスの維持、財源配分などについて協議。事務分担のうち、消防と水道事業は、府で取り組む方向性が示された。

 協議では事務分担のうち、介護保険とコンピューターシステムは一部事務組合、消防と水道事業に関しては府で取り組む案について議論。

 介護保険とシステムについては、自民党の川嶋広稔市議や共産党の山中智子市議らが、特別区の独自性発揮という観点から、各特別区が実施すべきだと指摘。消防と水道事業も、市町村の事務である点に加え、水道料金への影響、消防力の格差などのリスクを考慮すべきだとして、さらなる議論を求めた。

 これに対し、松井一郎市長は「現状ではなく、将来的に見て住民の安全安心をいかに守れるかを考えないといけない」と主張し、消防と水道事業の広域化を見据えて反論した。

 公明党が修正を求めていた住民サービスは、「維持に努める」から「努める」を削除する方針を確認。特別区移行後は「特別区長の判断」(吉村洋文知事)とされた。

 府と特別区の財源配分では、川嶋市議が現在の特別区素案の作成時には、大阪・関西万博やカジノを含む統合型リゾート施設(IR)誘致が想定されていないと指摘。東京都が実施している基準財政需要額や標準区の活用の必要性を説いたが、維新の横山英幸府議は東京都23区ほどの格差はないと否定した。

 公明の西崎照明市議は「大阪市の特色あるサービスの財源を担保するためには、素案を超える財源配分の検討をお願いする」と求め、吉村知事は「基本的には今の枠組みで進めるべきだと思っている。修正案を検討したい」と応じた。

 大阪市の廃止について川嶋市議は「1回やったら戻れない。市民に責任ある議論をしたい」と強調した。


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