週刊大阪日日新聞

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2019/10/12

大阪発 ザ・論点 維新はなぜ大阪で強いのか?@

お笑い100万票の行方

 お笑い100万票のことから話を始めよう。きっかけは1986年、西川きよしが参院選大阪選挙区に立候補し、100万票を獲得してトップ当選したことだ。その後も約100万票でトップ当選を重ね、自民など既成政党が歯が立たなかったことから言われだした。

 さらに95年、横山ノックが参院から大阪府知事選に転じ、160万票で当選した。2期目は200万票を超えた。この選挙戦中に起こした強制わいせつ事件がなければ、順調に再選を重ねただろう。

 ちなみに事件を立件したのは、大阪地検特捜部の上野友慈検事だ。このころ大阪特捜は事件立件に積極的だった。森友事件で財務省の背任と公文書改ざんを、おとがめなしにした今とは隔世の感がある。上野はその後、大阪地検検事正を経て今は大阪高検検事長、関西検察のトップに就いている。

タレント政治家

 ノックが政治の舞台を去った後、しばらく大阪でタレント知事は出なかった。事件の余波は大きかったということだろう。では次に大阪に現れたタレント知事は誰か。それは橋下徹だ。彼は弁護士だが、本業より「茶髪弁護士」としてテレビで歯に衣(きぬ)着せぬ発言を繰り返し、有名になった。テレビタレントの方が本業だったとも言えるだろう。その言動に批判もあったが人気は高く、あちこちのテレビ番組にひっぱりだこだった。

 橋下が大阪府知事選に出馬するかしないのかが注目された時、彼の発言が忘れられない。「2万パーセント出ません」。彼はこう言って出馬を否定した。結局は立候補するのだが、かつての否定発言について後にこう釈明している。「あの時はテレビ番組の収録を終えていて、出ないと言わざるを得なかった」

 仮にそうだとしても、否定も肯定もしないという方法もあるわけで、「2万パーセント出ない」などと大げさに否定する必要があったのだろうか。有権者への正直な説明よりテレビ番組との関係を重視する、タレント政治家ならではの発言と言えるだろう。

浮動票が集中

 さて、見事180万票を得て大阪府知事に当選した橋下だが、お笑い100万票とはつまるところ、テレビの有名人に大阪の無党派層の票が集まる現象だ。つまり浮動票がタレントに集まりやすい傾向が大阪では顕著だとも言える。では、橋下知事誕生後、お笑い100万票はどこへ行ったのか。維新はまだない。だが維新の強さを考えるヒントはここにある。

 (文中敬称略、次回は維新の誕生と躍進を論考する)

(大阪日日新聞編集局長・記者 相沢 冬樹)

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