週刊大阪日日新聞

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2019/9/28

大阪発・論点 進次郎氏ついに入閣 将来の総理はどうなる?

すっかり立ち位置変化

 安倍新内閣が発足しました。顔ぶれを見ると初入閣が13人も。入閣待機組の「在庫一掃」との揶揄も無理からぬ感じです。その陣容を見ると、ある意味多種多 彩≠ネ人材がそろっています。

 「お母さんたちに負担がいくことを前提とした社会制度で底上げをしていかないと」と語った文部科学大臣。「子どもを産んだら女じゃない」と言い放ったという経済産業大臣。パワハラ・セクハラ疑惑が持ち上がった法務大臣。下の人間に厳しすぎると指摘された外務大臣。ベトナムでの買春を告発された経済再生大臣。よくこれだけの人材をそろえましたね。

 お隣韓国では、むいてもむいても疑惑が次々に出てくる人物が「タマネギ男」と呼ばれています。しかし日本も負けてはいません。フェイスブックでは次のような記述があります。

 「タマネギ男とか言ってるけど、日本の内閣はオールオニオンズ」

 うまいこと言うなあ。そんな中でひときわ際立つ「目玉人事」が、小泉進次郎氏の環境大臣への起用でしょう。あの小泉純一郎元首相の息子。当選4回でのこの「抜てき」がなければ「滞貨一掃」にもっと注目が集まったでしょうから、安倍晋三首相としては「してやったり」の人事でしょう。

 ではこの人事、当の小泉進次郎氏本人にとってはどうでしょう? 彼はこれまで「将来の総理候補」ともてはやされてきました。そのために今回の入閣は役に立つでしょうか。

 小泉氏はこれまで安倍政権に対して一歩距離を置きながら、必要とあらばもの申すという態度を示してきました。過去2回の自民党総裁選では、安倍首相の対抗馬の石破茂氏を支持。森友事件では財務省の公文書改ざんが発覚した際、「平成の政治史に残る大きな事件」と発言しています。そういう姿勢が、将来の総理候補にふさわしいと見なされてきた部分があると思います。

 ところが今回、小泉氏は安倍首相から入閣を打診されて「ありがとうございます」と答えたといいます。お友達在庫一掃を覆い隠そうという安倍首相の申し出をあっさり受け入れたことで、彼はこれまでの立ち位置をすっかり変えてしまいました。

 思えば滝川クリステルさんとの電撃結婚発表を、首相官邸で行ったのもその前触れですね。菅義偉官房長官と安倍首相に結婚を報告し、官邸を出る際に記者団に発表。この流れ自体、安倍首相との距離が近づいていることを意味しますし、その流れの上に今回の入閣があるのでしょう。

 小泉氏はこれで「政権にもの申す」姿勢をかなぐり捨ててしまいました。ここは入閣をぐっとこらえたほうが「男が上がった」と思うのですが。後々「あれで潮目が変わった」と言われるのかもしれません。もちろん政治の世界は「一寸先は闇」ですから、断言できるものではありませんが。

(大阪日日新聞編集局長・記者 相沢冬樹)


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