週刊大阪日日新聞

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2019/4/27

明暗分けた平成最後の選挙戦 

党勢拡大狙う日本維新 自民府連は体制刷新へ


▲衆院補選を勝利した維新の藤田氏(右)と馬場幹事長

 4月21日の衆院大阪12区補欠選挙は、日本維新の会新人の藤田文武氏が初当選した。7日の大阪府・市ダブル首長選勝利の余勢を駆った維新は「大阪の改革を全国に広げる」と夏の参院選での党勢拡大に余念が無い。片や、ダブル選に続いて敗北した自民党の大阪府連は「足腰が弱くなっている」と体制刷新の検討を余儀なくされている。平成最後の選挙戦は明暗を分けた格好だ。

総力戦実らず

 選挙戦最終日の20日、安倍晋三首相(自民総裁)が自民新人の北川晋平氏応援のため大阪入りした際、遊説3カ所で合計1万3千人を集めた(自民党府連発表)。「あれだけの人は集められない」と維新代表の松井一郎・大阪市長が舌を巻くほど、自民は総力戦で挑んでいた。自民の元環境副大臣の死去に伴った同補選で、喪章をつけた甘利明選対委員長は「自民は伝統の上に改革をしている」と説き、改革政党を掲げる維新をけん制。麻生太郎副総理兼財務相や小泉進次郎厚労部会長をはじめ、公明党の太田昭宏前代表も来阪し、自公連立政権をアピールしたが、無党派層への浸透を欠いた。

 桜田義孝前五輪相の失言、塚田一郎元国土交通副大臣の「忖度」発言の影響を報道陣に問われた府連の左藤章会長は「判断しかねる」と言葉少な。一連の選挙結果への受け止めについて「体制の立て直し」に言及した。

民意に自戒込める

 首相遊説の聴衆に圧倒された松井氏だが、直後の応援演説で「安倍政権では役所の中の無駄遣いにメスを入れることはできない」と持論を展開。「維新(の国会議員)は27人しかいない。政権が取れ る話ではないが、自民だけでは駄目だ」と訴え、連勝につなげた。

 21日夜の藤田事務所─。当確が出ても万歳をせず、会見に臨んだ維新の馬場伸幸幹事長は「この勝利は期待の民意。『ふわっ』とした民意はいつ消えるか分からない」と自戒を込め、藤田氏は「勢いを止めてはいけない使命感があった」と選挙戦を振り返った。

 無党派層を取り込み、勢いを増す維新に対し、自民の危機感は強まるばかり。政治資金記載漏れ問題で堺市の竹山修身市長が22日に辞職願を提出し、市長選実施の可能性が高まる中、地元の自民市議は気を引き締める。「維新にとっては追い風になる」─。

 令和の幕開けとともに、新たな選挙戦が始まる。


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