週刊大阪日日新聞

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2019/3/23

そうやったんや! 畑山博史のわかるニュース

プロ野球開幕直前 虎と牛の新監督いかに?

コイタカ 今年も強そう

 今年のプロ野球は3月29日にセ・パ両リーグ同時開幕する。昨季、人気の阪神は17年ぶりの最下位に沈み金本監督が責任を取り退任。唯一大阪に本拠を置くオリックスも前半戦こそ華々しかったが、終わってみれば4位と4年連続のBクラス。こちらも福良監督が引責退任。阪神は矢野燿大2軍監督(51)、オリックスは西村徳文ヘッドコーチ(59)がそれぞれ内部昇格して今季から指揮を執る。

 昨年のリーグ優勝は広島東洋と埼玉西武だったが、日本シリーズ覇者は2年連続で福岡ソフトバンク。21世紀に入って6度の日本一は、昭和40年代にシリーズ9連覇を遂げた読売巨人軍に匹敵する強さ。今年のペナントレースを占ってみよう。

阪神・藤浪と高山の再生カギ

 昨季の阪神は投高打低と言われた。チーム打率2割5分3厘は、最悪のDeNAと大差なく、特に85本塁打はDeNAや広島東洋の半分以下。原因は金本監督がベテランの福留(42)と糸井(38)両外野手に頼りすぎ、若手を育て切れなかったこと。規定打席に達したレギュラー野手がこの2人と梅野捕手(28)、唯一全試合出場の糸原内野手(27)の4人だけだったのを見ても明らか。今年のオープン戦でも、破壊力不足を露呈。ならば小技のピストル打線に徹し、足のある近本外野手(25)=大阪ガス=と木浪内野手(25)=ホンダ=の即戦力新人を思い切って1、2番で起用するのも手。私は16年の新人王・高山外野手(26)の再生に期待する。昨季は金本前監督が無理に長打力を求めたことから、持ち味の巧みなバットコントロールによる軽打が影を潜めて2軍落ち。長所を伸ばす指導が持ち味の矢野監督なら復活できるだろう。

 投手陣もダントツの巨人に比べ、数字的には阪神も含め残り5チームはドングリの背比べ。心配なのは唯一規定投球回数に達したエース・メッセンジャー(38)が昨季終盤2カ月8試合も勝ち星なしと衰えが見られること。中日からガルシア(30)、オリックスから西(29)と2ケタ勝利が見込める先発投手を補強したのもその不安から。好調だった中継ぎと抑え陣も高齢化が進む。そう考えると大谷翔平(エンゼルス)と甲子園で人気実力とも二分した藤浪(25)の再生は欠かせない。力はあるが精神的に不安な状態は2軍での再生はできない。1軍に置いて楽な場面での中継ぎで実績を一歩ずつ積ませるのがベスト。これも矢野監督の決断次第。

 つまり今年の阪神は、矢野監督が自分のカラーを出した上で次世代中心選手を育成、CS(クライマックスシリーズ)に出られる3位に入れれば上出来だ。

内弁慶・広島は今年も健在

 リーグ3連覇もまだ日本一がない広島は、2年連続リーグMVPの丸外野手(30)がFAで巨人に去り、その人的補償で長野外野手(35)が加入。普通に見ると巨人以来のリーグ4連覇に黄信号が灯っているが、そこは育成のカープ≠フ腕の見せ所。

 長野は既に海外FA権を取得しており、今季2億2千万円(推定)の高額年俸を考えると、巨人側は「まさか取るはずない」と踏んでいたはず。それを承知で広島が長野を獲得したのは「1年だけ、丸の代役で働いてくれれば結構」と割り切ったから。ドミニカ・カープアカデミー出身でバティスタ外野手(27)、メヒア内野手(26)と若手有望株が多く、彼らが期待通り働けば長野に長らく頼る必要はない。高卒新人としてオープン戦実績ピカイチの小園内野手(19)=報徳学園高=ですら開幕一軍の当落線上にいるほど選手層は厚い。

 不安は昨季、与四死球数が多く安定感に欠ける投手陣。ただしカープには開幕前にマツダスタジアムの券売抽選に5万人が詰めかけて大混乱したように熱いファンが大勢いる。昨季は主催ゲームで貯金20。この内弁慶ぶりは赤ヘル党の存在と無縁ではない。

船頭多すぎる巨人

 巨人は4年連続V逸、12年ぶりのリーグ戦負け越しの体たらくだった。返り咲きで3度目就任の原監督は、いきなり優勝を求められる。

 昨季10の負け越しを喫した天敵・広島から丸外野手を獲得。単純に言えば、昨季の彼の97打点がそっくり上積みされれば互角の勝負になるはずだが、どうも打線が固定できていない。来年の東京五輪で日本代表4番を期待される岡本内野手(23)は不動としても、1番を予定する吉川尚内野手(24)と5番候補のビヤヌエバ内野手(28)はともにリーグ戦での実績がない。原監督が我慢しきれず持ち駒をいじり出すと、2番予定の丸が宝の持ち腐れになる。

 さらに火種を抱えるのはバッテリー。19年目の阿部(40)の捕手定位置奪還ははじめから冗談だと思っていたが、日本代表で強肩好リードの小林(30)を差し置き、FAで西武から炭谷捕手(32)を獲得したのは理解に苦しむ。投手をリードする捕手の最大の仕事は相手打者対策で、リーグを移ると大抵そこに苦労する。まして通算打率2割ちょっとの炭谷は小林より打てない。絶対的エースの菅野(30)との相性を考えると、どこから見ても小林に軍配が上がる。

 中継ぎ、抑え候補としてキャンプで共に3年目の大江(20)と坂本工(25)が急成長したが、過去の1軍経験はそろってゼロだ。

猛牛は駒不足

 オリックスはFAで西、契約がこじれた金子(36)の両投手が流出。なのに、まったくといっていいほど穴埋め補強ができていない。泣きっ面にハチ≠フようにドラフト1位新人・太田内野手(18)=天理高=がオープン戦で死球を受け右手骨折全治3カ月といいところがない。やりくり上手で、千葉ロッテ監督時代にペナントレース3位から日本一になった西村監督の手腕に期待。

 「補強ができなかった」といえばソフトバンクも似たようなものだが、ここは外国人選手7人が高いレベルで1軍出場枠を争いチームを活性化。1軍登録枠は4人だから、先発で2年連続2ケタ勝利のバンデンハーク(34)と昨季途中加入で6勝のミランダ(30)を入れ替えで使い、抑えはサファテ(36)を固定。打線に主砲・デスパイネ外野手(33)とグラシアル内野手(34)のキューバコンビは欠かせない。やっぱり今年も強そうだ。


高卒ルーキーたちは?

 昨秋ドラフトは、甲子園を沸かせた高校生が相次いで複数球団から1位指名を受け注目された。中日・根尾内野手(19)=大阪桐蔭高=は打撃こそ非凡な片鱗をみせるも右足ふくらはぎを痛め出遅れ、高校の同僚だったロッテ・藤原外野手(19)もオープン戦を見る限り攻守ともまだ力不足。人気ナンバーワンの日本ハム・吉田投手(19)=金足農高=は、周囲の声に惑わされずじっくりとプロの体作りに取組んでいる印象。いずれも少し時間が掛かりそうだ。

※年齢はいずれも今季中に到達する満年齢


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