週刊大阪日日新聞

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2019/2/23

吉田松蔭(しょういん)の妹の玄孫が開くなにわの松下村塾(しょうかそんじゅく)

泉尾北小学校(大正区)


▲「校長先生ポスト」を設置し、児童との心の交流に努めている小田村校長

「校長先生に意見や言いたいことがあったら紙に書いて投函してください」―。大阪市立泉尾北小学校(小田村直昌校長)の校長室の前には赤い私設の「校長先生ポスト」が設けられ、児童たちの自由な意見が投函され、校長と児童との心の交流が行われている。

 明治維新の精神的指導者、吉田松陰の妹の玄孫(やしゃご)でもある小田村校長は「国際社会の今こそ、日本という国についての家族観、家族の大切さを学び、心優しくたくましい人間に成長してほしい」と『心の教育』を大切に子どもの指導に当たっている。

 小田村校長は元々、大手都市銀行の銀行マンで29年間、勤務。松陰の妹「寿」と夫「小田村伊之助」の玄孫で、「行員時代から学校教育に興味があった」と銀行を早期退職。 2012年、府教委の公募で、15年からは大阪市の公募で民間校長として採用され、昨年4月に同校に着任。校長としては同校が3校目。


▲校長室を開放して児童との交流の機会を設けている小田村校長

校長室を開放 私設ポストも

 松蔭は私塾「松下村塾」で明治維新で重要な働きをする多くの志士を育てたが、塾生は老若男女、年齢を問わず学んだ。時間割や教科書もなく、都合の良い時間帯に塾に行き、松蔭から学ぶことができた。小田村校長はこの松蔭の教育精神を尊重し、「民間校長として自分ができることは、子どもたちの話に耳を傾けること」と、着任した翌月から校長室を開放。児童らの多様な意見を聞くためにポストを設置した。

 校長室を開放すると、児童らは20分休みや昼休みに校長室を訪ね、小田村校長と学校生活の話題などを会話したり、トランプやUNOで遊んだりして楽しいひとときを送っている。

 小学6年の児童からは「学年が違う下級生とも仲良くなれる」「校長先生が優しく話を聞いてくれるのでうれしい」と好評だ。また、校長宛の郵便ポストには「遠足で校長先生が妹のおべんとうがおいしそうと言っていたのでお母さんも喜んでいました」など、直接話すことができない子どもたちの意見や感想が寄せられている。小田村校長は気が付けばその都度、子ども目線に立って担任の教師らの協力も得てアドバイスを送っている。

 「民間校長ということで、ときには教育現場の先生方も戸惑いを感じているが、願いはひとつ。先生も保護者もすべて子どもたちの成長を願っている。校長のリーダーシップのもと、みなさんの協力を得て、『心・体・学力』の3点を重視した教育を大切にしたい」(小田村校長)。


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