週刊大阪日日新聞

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2019/1/26

そうやったんや! 畑山博史のわかるニュース

大流行のインフルエンザ「手洗い、うがい」だけでは危ない

「緑茶ゴックン」と「部屋保湿」を

 今年も年明けから一気にインフルエンザが大流行。厚労省は1月18日に今季初めて「1医療施設当たり1週間平均38・54人」と、警戒レベルの30人を超えたと発表したよ。大阪府でも36・81人、東京都も31・71人と急上昇。全国で最も多い愛知県75・38人を筆頭に、東海道ベルト地帯は軒並みアウト。大学入試センター試験は終わったけれど、大学一般入試や高校入試はこれから。2月上旬までのピークを乗り切るため、「手洗い・うがい・マスク」以外の大事なポイントについて解説するよ。

決め手は「のど」防衛

 まずインフルエンザのメカニズムについてだけど、インフルはウイルス感染で、実は普通の風邪も同じ。患者のくしゃみやせき、会話などで出た唾液・鼻水の飛沫を吸い込み、気管支や肺など呼吸器系に入り込んで増殖する飛沫感染だよ。空気感染する結核やはしかと違うのは、ウイルスの寿命の差。飛沫感染は地上に落ちれば死ぬ短命のウイルスだけど、空気感染のウイルスは長時間大気中を漂い遠くまで飛んで広がる。

 つまりインフルウイルスは、のどに入らないと体内で増殖できない。寒さと乾燥を好むから主に冬場に広がり、机や手すりなどの固いところでは1〜2日生きている。だから「手洗い・うがい」を言われるんだけれど、この時期は冷たくて面倒だし、うがいもコップがないと難しいよね。手洗いの代わりになるのは、最近よく見かけるアルコール消毒液。手に付着したウイルスが口に入るのを十分阻止できる。

 次にうがいだけど、水うがいは実は効果が薄い。ペッと吐かなくてよい分、消毒効果のあるカテキンを含んだ緑茶を10分置き程度に口に含んですすぎ、そのまま飲み込むのがいい。口内とのどを清潔に保てばウイルスは生き続けられない。歯磨きも効果的だよ。

 マスクは他人からの飛沫感染を防ぐし、他人への感染リスクも減らせる。ただし使い回しはダメ。朝新しい物をして、夜帰宅したら廃棄。先に書いたようにウイルスはまだ生きていて、服などの繊維質で8時間くらい生存するから、表面を触らずゴミ箱へ。

保湿で免疫アップ

 インフル対策で加湿器はどうだろう。ウイルスは湿気があっても死ぬのが早まるわけではないよ。実はのどにとって、湿度50〜60%の時が最も免疫力が高まるから勧められているんだ。石油やガスのヒーター・ストーブは燃焼時に水蒸気を発するから湿度を維持する必要はない。問題は電気だけを使うストーブやエアコンで、この場合は加湿が必要だよ。濡れタオル1枚程度では効果は不十分だから、洗濯物を部屋干しするなどして工夫しよう。

ビタミンDと体力維持

 昔から「風邪にはビタミンC」と言われるけれど、インフルには「Dが効く」という報告が多数。サプリ摂取もいいけれど、ビタミンDが豊富な食材は魚とキノコ類と覚えておこう。適度な運動と十分な睡眠は、基礎代謝を高めて自己免疫力を上げるから有効。

 予防ワクチンの接種は、流行時期より前の11月後半に家族全員で受けておくことが望ましい。地域によっては、学童・乳幼児や高齢者向けに公的補助があるケースも。これからの接種する人は、実効が出る2月中旬ごろにはすでに流行が下火になっている可能性も高いけれど、80%の確率で感染阻止できるからけっしてムダとは言えない。

それでも掛かったら

 まず感染して1〜3日が自覚症状の少ない潜伏期。次に急な高熱と痛みや倦怠感などの全身症状が出てくるよ。この時点で病院に行って、従来薬「タミフル」(ウイルスの拡散を抑える)や新薬「ゾフルーザ」(ウイルスの増殖を抑える)を処方してもらう。

 いずれも発症から丸2日程度を過ぎると効かなくなるのは同じ。「ゾフルーザ」は1回だけ飲めばよいので注目されているけれど、ウイルスが耐性を持つ危険性が特に子どもに対して高く「2割以上ある」とされる。どちらも医師処方でのみ手に入る処方箋薬なので、指示に従おう。

 1〜3日経つと、のどの痛みやせきなどの呼吸器系症状が残り、さらに1週間程度で快方に向かう。この時期はウイルスをまだ体内保持しているので、「熱が下がったから」といって通勤・通学すると周辺にバラまいてしまう危険性があるので要注意。

 インフルエンザ流行は、せいぜい残り1カ月。春の訪れまで、みなさんどうかお大事に。

今年のウイルスの正体

 現在爆発的に流行しているインフルエンザはA香港型と呼ばれるもの。A型は変異型も多くその代表格がソ連型。B型は突然変異を起こし大流行することは少ないが、いったん掛かると症状が重い。昨季日本で猛威を振るったのはコレ。ちなみに近年の予防接種はどちらもカバーしている。

 時々「予防接種したのにインフルエンザにかかった」という声があるけれど、免疫抑制剤やステロイド剤の影響で抗体ができにくいケースが大半。そもそも5カ月程度しか阻止抗体は維持できないし、型が変異して効かないケースもあるからけっして完璧じゃない。それでも接種しながらかかる人は2割以下というから、かなりの確率で感染を阻止できる。

 残るC型は通常の風邪程度の軽症状で、多くの人はすでに免疫を保持している。


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