週刊大阪日日新聞

大阪市(北・都島・城東・旭・鶴見区)・守口市・門真市
(社)日本ABC協会加盟紙 251,012部

2019新春号

まいど!2019 大阪アラカルト

 2019年の大阪は、6月に20カ国・地域(G20)首脳会合が開催される予定で、世界から要人が一堂に集結する。日本初開催のラグビーワールドカップは、東大阪市にあるラグビーの聖地・花園ラグビー場が試合会場になるなど、国際的に注目される行事も相次ぐ。インバウンド(訪日外国人客)をもてなし、いかに大阪の魅力を伝えるか。独特の人情味にあふれる大阪で暮らす、さまざまな人たちの多彩な取り組みの一部を紹介する。


下町のぬくもり変わらず

千林商店街


▲アーケードが美しい千林商店街=大阪市旭区

 大阪市旭区の「千林商店街」は、ダイエー発祥の地として知られ、大阪を代表する商店街。地域住民の生活を下支えする下町のぬくもりは変わることなく、インバウンドを見据えたデジタル化にも力を入れている。

 東西に660m、東は京阪電鉄千林駅、西には大阪メトロ「千林大宮」駅。千林駅前は戦後、ダイエーが1号店をオープンした地で、スーパーと小売店の競争で日本一安い商店街≠ニ注目を集めた。

 長年営業を続ける看板店と、勢いのある新規店の連携もがっちり。2017年11月には公衆無線LANの「Free―Wi―Fi」が開通し、デジタルマップを作製。キャッシュレスシステムを順次導入するなど、新たな取り組みが進む。

 千林商店街振興組合の弾信男理事長(66)は「若い人たちに下町の商店街の魅力を伝えたいし、外国人観光客もウエルカム」とアピールする。


分け隔てない居場所

ゲストハウスとカフェと庭 ココルーム


▲カラフルなラインが引かれた異国情緒あふれた外観。施設は、まちのおっちゃんとアーティストの恊働で完成した=大阪市西成区

 日雇い労働者の街として知られる、大阪市西成区のあいりん地区(通称・釜ケ崎)。近年は、安いビジネスホテルを求めて外国人旅行者の姿が多くなった。その中で異彩を放つのが、「ゲストハウスとカフェと庭 ココルーム」。初めて訪れた旅行者も、まちのおっちゃんも分け隔てなく受け入れてくれる居場所だ。

 同地区で労働者や高齢者の支援に取り組むNPO法人「こえとことばとこころの部屋(ココルーム)」が、2016年にオープン。3階建ての共同住宅を改修した室内には、美術家の森村泰昌さんや詩人の谷川俊太郎さんの作品が飾られている。

 カフェでは、心のこもった「まかないごはん」が好評。70坪ほどの庭には、緑があふれ、西成の空を独り占めしたような開放感に包まれている。

 大部屋から個室まで36室。料金は一泊2500円からの設定になっている。


ウォンバットの聖地「世界一♡がある動物園」

五月山動物園(池田市五月丘)


▲国内最高齢29歳のウォンバットのワイン。おじいちゃんになってもかわいらしさは健在

 池田市の五月山動物園のキャッチコピーは、「世界一ウォンバット」の繁殖を成功させ、入園は誰でも無料。なんと、愛にあふれている!

 1957年に開園。ウォンバットは90年にオーストラリアから3匹が贈られた。その時の1匹が今も暮らすワイン(雄)で、御年29歳。人間で例えると、100歳超えとされる。

 世界で2例目、日本初の繁殖に成功したのも、ワインとワンダー(雌、2000年死亡)。92、93年と立て続けに子宝に恵まれた。

 現在、園には5匹が暮らす。ウォンバットの聖地≠ニも称されるが、アルパカやエミューものんびりと暮らしている。

 園周辺はハイキングコースや大型遊具の公園もあり、幅広い世代の心を満たしてくれること間違いなし。午前9時15分〜午後4時45分。火曜日休園。


「勝手に観光キャラ とらとうちゃん」

平日はサラリーマン、週末は大阪PR活動


▲大阪愛あふれる「とらとうちゃん」。インスタはおいしいグルメ情報も豊富

 2010年に誕生した元祖・非公式キャラクター「とらとうちゃん」。大阪の下町・玉造を勝手に$キり上げる活動を出発点に着実にキャリアを積み、17年ついに「大阪勝手に観光キャラクター」に就任した。あくまで、勝手に。

 垂れた目にわずか3本残るふぞろいな歯。ネコ科最大の肉食獣のトラのはずだが、なんともユルイ。

 経緯は不明だが、現在普段は妻子を千葉に残し、大阪に単身赴任中とか。活力源は、仕事終わりの一杯。よれたネクタイは戦うサラリーマンの証しだ。

 ほどなくして現れた「ふなっしー」に非公式<Lャラクターを奪われた形になったが、まじめなとうちゃんは地道に活動。現在は、写真アプリ「インスタグラム」にお勧めのグルメやスポットをアジア圏に向けても発信している。

 目指すはインスタフォロワー1万人。「ちょうど40歳になる2025年に大阪万博も決まったし、まだまだ父ちゃん頑張るでー」。とうちゃんの大阪愛は深く尊い。


ラグビーの町東大阪

聖地の花園ラグビー場周辺


▲ラグビー選手らも祈願に訪れる吉田春日神社=東大阪市

 ラグビーワールドカップ(W杯)2019の会場になる東大阪市の「花園ラグビー場」の周辺には、ラグビーに関わりの深い見どころが盛りだくさん。

 ラグビー場から徒歩ですぐのお好み焼き店「春美」(東大阪市吉田3丁目)は、ラガーマンらが「お母さん」と慕う奥野春美さんが、切り盛りする。世界中の人たちをもてなすためにうちわを集めており、「もう大忙し、W杯が楽しみ」と期待に声を弾ませる。

 近鉄「河内花園」駅北側の「吉田春日神社」(同2丁目)は、別名「ラグビー神社」。境内には、花園のHとラグビーのポールをイメージしたモニュメントなどがあり、全国高校ラグビー大会期間中には選手らが必勝祈願に訪れる。

 「菓心庵 絹屋」(同6丁目)の「花ラグ饅頭(まんじゅう)」や「東大阪カレーパン会」が、力を入れる楕円(だえん)形のカレーパンは土産にぴったりだ。


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