2017/6/10

中学受験する? しない?

深まる親子の絆。自己肯定感高まるメリットも

 少子化の影響もなんのその。中卒の親と娘が二人三脚で最難関私立中学への合格を目指すテレビドラマ「下克上受験」(TBS系で今年1〜3月放送)や、タレントの芦田愛菜さんが東京都内の名門中学に入学するなど、全国的に話題の中学受験。今年は関西でも入試初日の受験率が一昨年から微増に転じた。以前は難関大への進学目当ての印象が強かった中学受験だが、今は公立にない手厚い教育が受けられるとして注目されている。

オリジナル教育で「将来必要になる力を」

 中学受験のメリット・デメリットはいろいろあるが、一番のネックは「わざわざお金のかかる私立に通わせる意味」だろう。

 ただ、公立はお金がかからないが、私立はお金がかかる≠ニいうのは半分当たりで半分は間違いでもある。なぜなら、「公立は塾に通わせる必要がある。私立は補習などが手厚いから、塾代がかからない」という声も往々にしてあるからだ。

 大阪では現在、高校に関しては授業料が無償化された後、「公立にない独自の建学の精神が魅力」「進学指導がしっかりしている」などの理由から私立人気が高まっている。

 中学も年収制限はあるが、今年度からは年額10万円の授業料支援がスタート。子どもたちが自由に学校を選べる環境が徐々に整ってきた。

二人三脚

 「親子二人三脚で同じ目標に向けて頑張ったから、家族の絆が深まった」−。中学受験を体験した保護者に共通する声だ。

 確かに、小学生に勉強を強いることや、夜遅くまで塾に通わせることには批判的な声もある。しかし、冒頭で紹介したドラマ「下剋上受験」のように、「わが子の自己肯定感が高まった」など、中学受験を経験した親子が得るものは思いのほか多いのも事実。「その経験が今後の人生を生き抜くために、必要な力にもなる」(私立中入試広報)。

大学入試改革に対応

 ところで、2020年度から大転換する大学入試への対応だが、現在のところ私立の方に分があるのではないか。新たな入試は、これまでのような記憶力を計るものではない。思考力や判断力、表現力を駆使して「正解」のない問いに答える能力が必要になる。

 この入試に必要な力を磨くには、能動的に学ぶ姿勢を身につける学習方法(アクティブラーニング)で授業を進めることが欠かせないが、公立校では「どういう授業にしたらいいのか?」「それを教える能力が教員にあるのか?」など未だ方向性が定まっていない状況だ。

 一方、建学の精神を軸に教育を進める私立は、各校とも研究を進めておりスムーズに対応できている感がある。

 その授業スタイルについて例を挙げよう。女子の中高一貫校である帝塚山学院(大阪市住吉区)は、もともと取り組んでいた創求講座を発展させ、ディベートなど問題解決力を養成する授業にすでに着手。新入試の導入が予定通り行われても、時期がずれても「どちらにも対応できる形で進めている」(入試広報)。

 また、大阪信愛女学院(大阪市城東区)は身近な題材をテーマに、理科と社会、道徳の複数科目を組み合わせた学習に取り組んでいる。

将来に必要な力を

 各私立校がこうした授業を取り入れるのは、単なる入試対応のためではない。少子高齢化、経済のグローバル化が進む中、世界基準の社会人になるには将来、こうした能力が必要になってくるからだ。

 子どもたちの可能性を引き出す、私立中高の多様性のある教育に今後も注目だ。


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