2017/6/10

高まるニーズと多様化するペット用品 

子どもよりも犬、猫が多い

 少子化の問題を抱える日本だが、ここ数年、その子どもの数よりもペットの数の方が多い状態が続いている。ペットのセラピー効果が評価されており、今後もペットとともに暮らす家庭が増えていく傾向は顕著だ。しかし、その一方で高齢化、肥満化の波がペットの世界にも及び、ペット用品の世界はいやが上にも多様化、アイデア化の道をまい進中である。そこで最近のペットの介護用品やアイデア用品について、大阪のメーカーに聞いてみた。


▲形状保持に優れた「たまくらクッション」

ペットにも高齢・肥満≠フ波

 日本は「ペット王国」である。犬、猫を筆頭に、小鳥やウサギ、熱帯魚など、家で飼われているペットの種類も多く、数も多い。約4割の家庭がペットと暮らしているとされる。

 ペットフード協会(東京)の調べでは、うち主流の犬猫の飼育頭数だけでも、2009年度で2234万頭。この数字がいかに多いかは、同年度の15歳未満の子どもが1714万人であることに比べると明らかだろう。

 そして16年度の飼育頭数は犬が987・8万頭で、猫は984・7万頭とほぼ同じような数となっており、これを前年比でみると、猫は変わらず、犬は減少傾向にある。一方、子どもの方は36年連続の減少で、17年4月現在で1571万人。これでは「ペットブームが久しく続く日本」と評されるのも当然だろう。

 しかも近年、ペットと暮らす価値≠ェ認められ、その必要性を説くいろいろな研究データが報告されている。例えば癒やし効果だけでなく、「活力が出る」とされ、特に高齢者の医療面でのプラスが指摘されている。実際に医療費の削減がデータで示されており、高齢化社会にとってペットの重要さが大きいものとなっている。

 また同協会の16年実態調査では、平均寿命は犬が14・36歳、猫が15・4歳。ペットフードなどの食事栄養や獣医療の向上で寿命が伸び、犬は高齢期にあたる7歳以上が15・7%に対し、猫は10〜12歳の高齢期と13歳以上の介護期で計30%に上る。

 つまりペットも長寿化が進み、高齢化問題が避けて通れないものになっている。飼い主のペットに元気で長生きしてほしいとの思いも重なり、「体にやさしい」商品のニーズは高まっている。そのため、どこのペット用品メーカーも飼い主のニーズに応えようと開発に力を入れている。


犬、猫の飼育頭数:ペットフード協会「全国犬猫飼育実態調査」より
15歳未満の子どもの人口:統計局「人口推計」より抜粋(4月1日現在)


現状保持機能でサポート

 用品販売に参入した新日本カレンダーペピイ事業部(大阪市東成区)では、3年前から介護用品を強化している。トイレの粗相対策や流動食、歩行や移動を補助するハーネス、体圧分散マットのほか、認知症による屋内のふらつき対策の家具クッション、死別の際のメモリアル商品などを販売。売り上げは前年比120〜150%で推移している。


▲大型犬の足腰の負担を軽減した補講補助用ハーネス

 そのペピイが、老猫用の介護寝具「たまくらクッション」を販売した。これまでのペット介護用品は犬がメインだったが、高齢化の波は人間、犬と等しく猫にも及ぶ。家族≠ナあるペットの介護用品のニーズは高まる一方だ。

 猫は犬よりも寝ている時間が長いと言われ、商品開発課リーダーの成田千恵さんは「筋力が低下しても、安心して寝ていられるベットが必要だった」と話す。猫の21歳は人間の100歳に相当し、寝たきりによる夜鳴きや床ずれも飼い主の頭を悩ませていた。

 「たまくらクッション」は、人間の介護体位変換具に使われる特殊チップをペット介護用品に初めて採用。従来のビーズに比べ、形状保持に優れており、丸まって眠る習性のためのくぼみや首の高さ調整が長時間維持できるのが特長だ。

 形状保持機能は、筋力が低下した猫のトレーニング効果もある。「伏せ」の状態で寝かせることで、首や背中、内股の筋力を刺激し、寝たきり防止にもなるという。

 また、裏は羽毛が使われたフェザータッチ面で、状態に合わせてさまざまな使用ができる。

 成田さんは「根底にあるのは、飼い主さんの『〜してあげたい』をかなえること。そのための素材や形を使って商品を開発していきたい」と話す。


大京穴吹不動産「悠学の邸」にペット仕様

快適に楽しく暮らすために

 大切なペットと快適に、楽しく暮らしてもらおうと、大京穴吹不動産(東京)は自社マンション「グランディーノ西宮 悠学の邸」(西宮市小松北1)でペットルーム仕様にリフォームした部屋を披露している。「ライフスタイルに合わせて、お好み部屋に生まれ変わる」とペット愛好家に喜ばれている。

 ペットの引っかき傷に強く、汚れが付きにくい「強化シート腰壁材」をはじめ、湿度を調節しペット臭を軽減、犬の鳴き声などの音の響きをやわらげる「ペット向け天井材」を使用。

 また、防滑オレフィン化粧シートを施し、ペットがすべりにくく、足腰にやさしい「ペットフローリング」仕様となっている。このペットフローリングはよだれやおしっこに強く、アンモニアなどの強い刺激にも変色したり、色抜けすることが少ない。

 ドアにはペットの猫が自由に出入りできるくぐり戸付き専用ドアを用意しており、猫にとって部屋の行き来にストレスのない作りとなっている。


ペットと楽しく暮らそう!

人気・アイディア用品

コミュニケーション≠重視した商品多数

 人気テレビ番組のスポンサーを務め、かなり名前は知られているペット用品製造販売の「ドギーマンハヤシ」(大阪市東成区)。このところの猫人気を反映して、飼い主の猫との距離をもっと近づけたいとの熱い思い≠ゥら、コミュニケーションを重視した用品が注目株だという。

 猫の口に合わせたサイズの「無添加良品じゅわ〜っと」は、ひとつずつ手からあげると、猫が手に残る香りをペロペロする「しあわせ時間」が過ごせるコミュニケーション重視型のおやつ。同社は無添加食品に力を入れており、犬猫合わせて50種ほど販売している。

 開発部用品第2グループ長の宮田昌子さんは「無添加はペットの体に優しいを考えたから」という。このほか同グループは「デザイン性」「小さい手でも持ちやすい」「洗濯しやすい」など、開発に女性ならではの着想を生かした製品を生み出している。そして同社は「ペットの本能をくすぐるオモチャ」(同社開発部)を製品開発の基本コンセプトにしている。

 年間5万個を売り上げているヒット商品「牛革スーパートイ」。犬が大好きな骨≠フ形状をしたオモチャだが、ポイントは素材に本物の皮革を使っている点だ。匂いに刺激された犬が思わず噛み付いて遊ぶという商品で、飼い主と引っ張り合いもできる。2015年に販売開始したが、最初から評判を呼び、生産が追いつかなかったほど。もちろん今も売れ続けており、まさにスーパートイだ。

 猫には、鳥を追いかける習性を利用した「にゃんコプター」。竹とんぼを応用したアイデア用品で、戯れる姿が「猫好きにはたまらない」商品だという。「猫のお遊び草」や「にゃんだろー光線」も、飼い主が猫と一緒に遊べるオモチャだ。

 猫は気ままで、飼い主と「一緒に散歩する」は「あり得ない」が常識だった。が、それを覆して今春、開発販売に躍り出たのが「猫用胴輪おでかけベスト」。色も3種をそろえて登場。

 同社では6月30日まで、同社の猫用ブランド「キャティーマン」と「ハローキティ」の「なかよしコラボキャンペーン」を展開しており、クイズに答えると計222人に賞品が当たる。


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