2016/9/13

そうやったんや! 畑山博史のわかるニュース
大阪の異常気象いつまで?

8月猛暑、9月台風のダブルパンチ?


※イメージ

 今年の大阪は8月に史上最多23日の猛暑日(最高気温が35℃以上)を記録、体温並みの気温が連日続き熱中症が各地で増発。9月に入ってようやく朝夕の暑さも峠を越したと思ったら、北海道・東北や九州で台風被害が続出し、一気に災害の準備が人ごとでなくなってきた。台風は平年ベースで7月4個、8月6個、9月5個が日本周辺を襲ってくる。特に9月の台風は秋雨前線を刺激し相乗効果で被害が広範囲になりがちで、紀伊半島で88人が亡くなった集中豪雨から5年になる。大阪に視点を据え、夏の総決算と秋の防災を考えてみよう。

ラニーニャ現象で台風が起こりやすい

 皆も知っている地球の温暖化≠フ影響でラニーニャ現象(エルニーニョ現象の反対で、南米沖の太平洋で海水温が低くなること。南米側で低い分、アジア側の海水温が高くなり猛暑と台風が起こりやすくなる)が起こり、今年は当初から「2010年の猛暑再来」と長期予報が出ていた。

 大阪の猛暑は予報通りだったが、高気圧の配置状況は例年と大きな違いがあった。通常梅雨明け後は、太平洋高気圧が東北・北海道を除く日本列島をスッポリ覆うように居座る。今年は高気圧が2つに別れ、東側の太平洋高気圧は東日本のはるか東側沖合に留まり、西側の方は大陸からのチベット高気圧が日本列島の中部・関西を東限に居座っていた。結果、関東から東北・北海道上空がポッカリと空いてしまい、これが8月に日本上陸した台風の通り道になった。

常識が通用しない

 では9月はどうか? 今週九州など西日本を襲った12号をみると分かるが、発生個所が以前と比べ、うんと日本に近い位置になっている。12号も沖縄のすぐ横だった。これは最初に述べたようにアジア側、特に日本近海の海水温が30℃まで上がっているため台風の卵がアッという間に大きく育ってしまう。今後もしばらく海水温上昇が続くため、今回の12号のように「えっ? いつの間に台風が? どこから来たの?」という心配は続く。

 最も恐ろしいのは狭い場所に強い雨が降り続く「線状降水帯」の発生。普通の雨雲のように前線が刺激され西から東へ 移動するという常識が通用せず、帯状に発生し長時間1カ所に留まる。主な原因は、寒気を含んだ寒冷渦に、台風などからの湿った温かい大気が吹き込まれてぶつかり、雨の素≠フ積乱雲を作るから。発生場所が予測できないから怖い。

災害特性を知って減災

 さぁここからは、その被害を少しでも小さくする減災の方法だ。都市部は特有の傾向と対策があるから、よく読んでね。

 自分の住んでいる地域の「どこが弱いのか?」をまず知っておくことが大切。資料は国立研究開発法人「防災科学技術研究所」が、ネット上に公開している「災害年表マップ」だ。過去1600年分の文献に記述されている災害発生記録を日本地図上に示しているので、自分の居住地の過去の災害記録を簡単に調べられる。取りあえず住居地場所と風水害部門を掛け合わせてチェック。それでさらに気になる個所があったら居住地の市町村役場に行き、防災担当課でハザードマップをもらおう。これは行政が予測した海や川の出水個所や急傾斜地など危険な場所がビッシリと記載してある。

 台風などの風雨到来は、地震と異なりある程度接近が事前に分かる。各地の被害をみても、地球温暖化による台風リスクは発生数と増加規模両面であなどれない。「まだ大丈夫」と思う経験則が、「もう遅い」に一瞬で直結するのが自然災害の猛威≠ニ肝に命じよう。

実際の風雨への備え ―自宅編―

@テレビやインターネットで 交通情報・天気予報をこまめにチェック

 情報は刻々と変るから新聞は役に立たない。

A風で飛ばされやすい物を片付ける

 植木鉢は室内へ、立木や自転車は固定。今後発生の台風は瞬間最大風速60m程度が想定される。

B側溝や雨どいなどのそうじ

 急な大水で予期せぬ個所から一気に逆流し部屋が水浸しなんてことにならないように。

C停電への対策

 もし風雨のピークが夜で停電すると、情報も明かりもない状態では万一の時に逃げ遅れる。懐中電灯だけでなく、携帯の充電器は持ち出し必須アイテム。ただし、高層や超高層のマンションはオール電化が多い上にエレベーターが止まったら、現実問題として避難も救援も不可能。普段は便利でも、ひとたび停電すると無力。ただし地方と異なり、都会はいくつもの迂回路が配電経路を支えているので、長時間停電が起こりにくくなっているのであわてない。

D避難場所と避難路の確認

 「どこにあるのか?どうやって行くのか?」の確認をあらかじめ。特に高齢者などを抱える世帯では、突然あわてないようにとりあえずチェック。