2014/8/23

ボールペンで書ける和紙の手紙セット開発 大阪の老舗和紙問屋

「和紙の使い方を提案し、新たな伝統として確立したい」

 大阪市の老舗和紙専門卸売会社が、ボールペンできれいに書ける和紙の手紙セットを開発した。筆や高級ペンを使うイメージが強い和紙の敷居を低くし、幅広く使ってもらうのが狙い。全国の文具店などで販売され、「日常の暮らしで気軽に使えるカジュアルな和紙」を提案している。

 開発したのは1948年創業のオオウエ(同市天王寺区大道1丁目、大上能弘社長)。全国から仕入れた和紙を企業に卸してきたが、消費者に直接届ける商品を手掛けようと、肩肘を張らずにオフシーンで使う和紙をコンセプトに新ブランド「off」を立ち上げた。


▲ボールペンで書ける和紙で作った手紙セット
=大阪市天王寺区大道1丁目のオオウエ

3種類を発売

 ボールペンで書ける和紙は商品化の第1弾。筆記用具を選ぶ印象が強い和紙だが、ボールペンに適した和紙は昔からあったという。卸ならではの知識を生かし、約500種類の和紙からインクがにじみ過ぎない製品を厳選し、ペンの走りがいい「なめらか」、強い筆圧を受け止める「しっかり」ができ上がった。

 柔らかい書き心地で和紙のすきむらが特徴の「ふんわり」は、愛媛県の和紙メーカーに依頼し、新たに製作。3種類にそれぞれ大小の便箋と封筒があり、価格は320〜400円。印刷は和紙と相性がいい活版印刷の船木印刷(東大阪市稲田、船木宣彦代表)、デザインは関西を拠点に活動するデザイナーの福嶋賢二さん(32)が手掛けた。

 商品は3月に発売し、全国の文房具店や雑貨店など約60店の店頭に並んでいる。「紙質を選べるのが楽しい」などと評価が高く、3種類の紙に試し書きできるようサンプルの紙片を店頭に用意しているのも好評だという。

 現在はけい線や封筒の中袋の色を「ふんわり」は黄色、「なめらか」は桃色、「しっかり」は緑に統一しているが近く、それぞれ灰色、紺、赤を追加。商品の多様化で選択肢を広げ、和紙ファンを拡大する考えだ。

紙幣入れ袋も

 offブランドはオオウエ、船木印刷、福嶋さんの3者で展開。第2弾は紙幣を入れる和紙袋を発売する計画で、紙幣がぴったりと入るよう1000円札、5000円札、1万円札に合わせて微妙にサイズを変えた。9月に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開かれる東京インターナショナル・ギフト・ショーで発表する。

 オオウエの営業担当、大上博行さん(27)は「和紙の良さを分かっていても使ってもらえないと伝統とはいえなくなる。日常生活に溶け込んだ21世紀の和紙の使い方を提案し、新たな伝統として確立したい」と話している。

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