2008/10/11
私学動乱
関西の有名私大が激突!東の雄≠煢チわり混戦必死!!

少子化の進行で冬の時代を迎えている日本の教育業界。こうした問題を背景に関西では今、学生の囲い込みなど私大間同士でのせめぎ合いが起きている。これに東の早稲田、慶応も加わり、まさに戦国動乱の時代に突入した。今週号で全体像をいったんまとめてみる。(佛崎一成)
勝ち組、負け組はっきりと
私学の中でも偏差値が高く、ブランド力のある有力大学、いわゆる「勝ち組」はさらなる改革に躍起だ。高校との連携や小学校の新設だけではない。家庭年収400万円未満の学生を対象に授業料免除に踏み切った東京大や、入学金引き下げなど学費の抜本見直しに着手する慶応大などのように学費戦争にも飛び火している。深刻な少子化を背景にした有力大学による生徒の囲い込みが連日報道をにぎわせている。
高大連携で囲い込み
男女共学や中高一貫は当たり前の時代で、現在は高大連携の動きが活発だ。民間教育連盟の森本一会長は「家庭からすれば高校から大学へ自動的に進学でき、予備校にかける負担もなくなる。少子化の時代においては自然な流れ」と分析する。
関関同立でまず、高大連携に動いたのは関西学院大だ。帝塚山学院と連携協定を結び、昨年4月から希望者全員が同大に入学できる「関学コース」を開設。これに伴い、帝塚山学院高の志願者が増え、偏差値が一気に向上した。私大と高校の提携をめぐり、最近では北陽高が関西大の併設校に、初芝高は立命館の推薦入学コースを設ける連携協定を結んでいる。
大学側からすれば、内部進学者を増やすことで経営の安定化を図れる。それに伴い、一般入試の定員枠を減らすことができるため、偏差値も上昇する。一方、高校側はブランド力のある有名私立大のルートが確保できることで志願者数促進につながるなど、双方のメリットが合致する。
立命館の改革スピード
すっかり戦国模様の関西。なかでも勢いのあるのはどこだろうか。関西(特に京都)では「旦那にもらうなら京大、ボーイフレンドなら同志社、用心棒なら立(り)っちゃん(立命館)」とやゆされていたが、「かつて関関同立の中では負け組的な存在だったその立命館が、今一番勢いがある」と森本会長は指摘する。
関関同立の中で立命館は同志社と同じく、真っ先に小学校事業に着手。これに関西学院大も追随した。関西大は22年春に完成する高槻市の新キャンパスで、小学校から大学院までの一貫教育をはじめる計画だ。
80年代後半からの立命館の動きを振り返っても、大学の高校買収のはしりともいえる宇治高校との法人合併や、地方入試やセンター試験導入などの入試改革にもいち早く取り組んだ(志願者数は全国トップレベルに)。また、新校舎は自己資金で建設するのが一般的な時代に、滋賀県くさつキャンパスの新設の際は、行政に土地を用意してもらう見事な経営手腕を見せた。
東の雄も関西へ
動乱はさらに続く。東京一極集中のこの時代に、近畿2府4県から関東への大学進学者は少ない。このため、関西の優秀な生徒を確保しようと東の慶応、早稲田が打って出てきた。慶応は社会人向け講座を行うキャンパスを開設、早稲田は摂陵中・高など関西の高校との系属化を進めている。両校から見え隠れするのは関西でのブランド力醸成だ。激しさの増す関西私学動乱は、どういう結末を生むのか。
過去のヒット作

-
真相・検証
-
突撃取材
-
ディープサウス探訪
-
スポーツ
- 浪速のJoe「辰吉丈一郎」
- 亀田一家の凋落
- 時代錯誤の日本相撲協会
-
大阪の動向
-
インタビュー






















