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2019/9/12

学生アパートの今昔事情

連載特集 もう一つの空き家問題 


▲西条下見地区の学生用ワンルームマンション。きれいで周辺に商業施設が集積することから日本人学生に人気、という

 東広島市の広島大東広島キャンパス周辺の農地には数多くの学生アパートが点在する。大学の東広島市への統合移転などに伴い、昭和から平成の初期にかけて学生の住居を確保するために建設されたものだ。一方で、キャンパスに近隣する西条下見地区では学生用マンションの新築が目立つ。こうした中で、既存のアパートに空き室は生じていないのだろうか。学生アパートの今昔事情を考察した。 (日川剛伸)


ワンルームマンション建築で農地のアパートに空き室


▲市街化調整区域内に建てられた学生アパート。一時期は空き室が目立ったが、近年は私費留学生の入居で空き室は解消傾向だ

 東広島市で、学生アパートの建設が始まったのは1981年から。翌年に広島大工学部の移転開校を控え、県などが大学から3キロ圏内の、建物の建築を抑制する市街化調整区域内に学生アパートの建設を特例で認める「指定下宿制度」を創設。当時の市は市街化区域が小規模だったのと、大学周辺が市街化調整区域だったことに伴う措置で、農家が家主の学生アパートが建てられるようになった。

 その後、順次、各学部の移転が進み、91年の理学部の移転で東広島キャンパスの学生数が5000人を超えるようになると、学生アパートの不足が指摘されるようになった。このため市では92年、94年3月末までの学生アパートの完成を条件に、年間で一室当たり2万4000円を3年間支給する補助金制度をスタートし、学生アパートの建設を促進した。

 その結果、学生アパートは十分に確保できる見込みとなり、指定下宿制度の認可は廃止された。ところが東広島キャンパスへの統合移転が完了した95年以降になると、キャンパス周辺の市街地や道路整備に伴い、学生用のワンルームマンションが次々と建てられ、農地に建てられたアパートに空き室が目立つようになった。

 空き室の問題は市議会でも取り上げられ、市開発指導課によると、2010年度現在で、市街化調整区域内に建てられた7201室のうち、22・4%に当たる1705室の空き室を確認したという。


低家賃選ぶ私費留学生増加 空き室は解消傾向

 あれから9年。現在の空き室状況はどうなっているのか。ワンルームマンションを含め年間、約1500室を学生にあっせんしている広島大生協住生活事業部斡旋本店の茅本敦店長は「取り扱い物件の空き室は2%程度」と話す。

 茅本店長によると、空き室が解消された原因の一つとして私費留学生の増加を挙げる。広島大は14年、国際化を目指すスーパーグローバル大学の指定を受け、留学生の受け入れを増やすことになり、5年前と比べると留学生は2倍の2000人に膨らんだ。

 広島大生協では、広島大からの委託で、農地の学生アパートを借り上げ留学生にあっせん。多くの留学生は、1万5000円から3万円程度の安い家賃と、大学までの距離を重要視して住居を選ぶため、大学に近い農地の学生アパートが人気になったという。

 一方で、市中心部では、現在も年間100室のペースでワンルームマンションの新築が続く。近年の日本人学生は家賃が5万円を超えても、きれいで周辺に商業施設が集積するワンルームマンションを選ぶ傾向が強く、新築物件の完成を待って農地のアパートから転居していくという。

 それでも、農地のアパートに空き室が減ってきているのは、大学から遠いアパートの貸主の自主廃業の影響もあるようだ。

 では、今後の見通しはどうなるのか。広島大では、30年までに留学生を3000人まで増やす計画だ。茅本店長は「今後、広大生用のアパートは不足する状況になるかも知れない」と読む。学生の視点から見た供給動向の分析が不可欠なのは言うまでもない。プレスネット流の提言をすれば、戸建ての空き家をシェアハウスにして学生に活用してもらうのも一例だろう。


東広島の空き家〇〇が問題!


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