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2019/7/4

ラジオ講座「学びの時間」 7月5日〜7月26日

〈テーマ〉 瀬戸内海から外洋への旅 ―広島大学練習船の活動

 広島大学OBの教職員らでつくる「広大マスターズ」の会員を講師に迎えた週1回のラジオ講座を放送します。テーマは生活、地域社会などで、全4回。7月5日〜26日の内容を少しだけ紹介します。

今回の講師 郷 秋雄さん

ごう・あきお 元広島大学練習船「豊潮丸」船長ならびに広島大学生物生産学部準教授。船舶の運航を指揮しつつ各地の海を訪ね、教育・研究の一翼を担う。広い海を相手に人生の大半(約40年)を船と海と共に歩み、大自然を満喫。現在、広大マスタ−ズ会員。東広島市在住。

 船は立体的な海洋における生物および環境などの教育調査には欠かせない存在であり、豊潮丸は生物多様性を保持しながら豊かな海を守る活動を続けています。「瀬戸内海における洋上里海教育のための共同利用拠点」として全国の諸機関に開放され、海洋実習と調査・研究を行っています。今回は、「豊潮丸とは」、「航海での苦労話」、「ウナギの産卵場所調査」、「韓国訪問」について話します。

豊 潮 丸 と は


平成18年に完工した4代目豊潮丸。全長40・5m、幅8・5m

 広島大学の看板を掲げ瀬戸内海から日本各地、そして外国(主に韓国)までの海域を巡り、地域社会に密接に関与しながら、教育・研究、広報活動を行っています。移動可能な教育研究施設であり、海洋の現場で海の実像に迫っています。また、各海域、各地で出合う出来事への感激、自然の持つ素晴らしさと包容力へ
の感動を与えてくれます。

航海での苦労話

 現在、4代目の豊潮丸が就航中です。代を重ねるごとに船体は大きく、機関・推進装置の性能は高くなり、居住・衛生環境は向上し、教育・研究施設・設備も充実してきたものの、自然の力はこれらをも上回ります。甲板上の指揮(出入港、狭水道通過、船舶に危険がある恐れ)、在船義務、船舶に危険がある場合における処置など、責任の重大さからして船長時代の苦労が数多く浮かんできます。

ウナギの産卵場所調査

 2008年に水産庁調査船「開洋丸」による世界初のニホン親ウナギの捕獲、2009年には、海洋開発機構学術研究船「白鳳丸」による世界初のニホンウナギの天然卵の採集がありました。縄文時代から人々の 食に利用され、われわれの歴史、文化、社会、経済、伝説、信仰に関わってきた日本ウナギは、現在、著しい資源減少の危機にあります。豊潮丸も初期に近海でシラス採集調査を行いましたが、一魚種の生態調査、仔稚魚採集、産卵場調査などについて、白鳳丸を中心に多くの大学練習船、水産庁調査船などが関与してきたことは他に例がないと思われます。大きな謎とロマンを秘めたドラマかもしれません。

韓国訪問

 医食同源の国、韓国。主要国の中で、韓国は一人当たりの魚の消費量が世界一の国であり、日本は3位(2013年)となっていて減少が続いています。わが国はアジアの一員として、共に繁栄発展するため、これら各国との協調・信頼関係は欠かせません。韓国は、一衣帯水の距離的に最も近い国であり、歴史的・文化的にも深い関わりをもってきました。海流と海洋生物の移動に国境はありません。訪問した水産・海洋系大学、国立水産科学院、水産市場などについて話します。


FM東広島 放送スケジュール

FM東広島(89.7MHz)で郷先生の講座を放送します。それぞれ、日曜日17時〜、再放送をします。

第1回 7月5日(金)12時〜
豊潮丸とは

●充実した教育・研究環境
●快適な居住環境
●環境対策
●喫水

第2回 7月12日(金)12時〜
航海での苦労話

●学生の船酔い ●密航者
●不審船騒動 ●食中毒事件

第3回 7月19日(金)12時〜
ウナギの産卵場所の調査

●人工親魚からの完全養殖に成功
●ウナギの完全養殖での大量生産は間もなく実現

第4回 7月26日(金)12時〜
韓国訪問

●国際的な視野での知識獲得
●韓国との情報交換
●海洋汚染の現状
●相互の練習船(研究船)の性能把握
●日韓両国の学生の相互理解と学術交流


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