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2019/6/13

最近、よく耳にする5Gファイブジーって何?

専門家に聞きました!

 「5G」。最近、ニュースなどで耳にするようになったワードだが、5Gのことをきちんと理解している人は、まだまだ少ない気がする。5Gとは何なのか。私たちの暮らしにどのような変化をもたらすのか。総務省中国総合通信局の熊野健策電波利用企画課長に話を聞きながら、5Gを分かりやすくまとめた。(日川剛伸)

移動通信システムの第5世代技術

 5GのGはGeneration(世代)のこと。つまり、5Gは携帯電話の回線を使った移動通信システムの第5世代技術を意味する。

 日本で1Gと呼ばれる移動通信システムが登場したのは1985年。アナログ方式の通話機能のみの肩から掛けるショルダーフォンだ。その後、93年にネット接続やメールのやりとりが可能なデジタル方式の2Gが登場、通話料が下がり一般家庭にも広まった。2000年代に入ると世界共通のデジタル方式になり、動画などの閲覧がストレスなくできるようになった(3G)。10年代には、スマホの普及でさらに大容量・高速化通信が進んだ(4G)。

 移動通信システムは10年ごとに進化を続け、最大通信速度は30年間で約10万倍になった。そして2020年の実用化を目指しているのが5Gだ。

キーワードは「超高速」「多数同時接続」「超低遅延」

 5Gは単純に通信速度が速くなるだけではない。「多数同時接続」「超低遅延」性能が格段に進化したのが大きな特長だ。

 超高速性能は、4Gよりも100倍速いブロードバンドサービスを提供できる。多数同時接続は、身の回りのさまざまな機器がワイヤレスでネットに接続できるようになる。超低遅延は利用者が遅延を意識することなく、リアルタイム通信で遠隔地のロボット操作などを実現できる。遅延はわずか0・001秒程度。

 5Gが普及すると、これらの性能を背景にAI(人工知能)時代とあらゆるモノがインターネットでつながるIoT時代が一気に進むと予測される。熊野さんは「特に多数同時接続と超低遅延の性能アップで、産業面には大きなインパクトを与える」と強調する。

20年から段階追いサービス開始

 NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルの携帯電話事業者4社に周波数が割り当てられ、20年春から5Gのサービスを開始する。※NTTドコモは今年9月からプレサービスを始める。

 4社の計画を合わせると、5Gのカバー率は全国98%になるが、全国一斉にサービスが開始されるわけではない。20年に都市部を中心にサービスを開始した後、22年までに全都道府県でサービスを開始する。

 5Gでは電波を飛ばせる距離が短いため、全国を10キロ四方のメッシュ(網の目)に区切り、メッシュごとに高度特定基地局(親局)を整備。基地局の整備には膨大な費用が掛かるため、まずは25年までに全国の各地域・ブロックごとに、50%以上のメッシュで基地局を整備する計画だ。98%のカバー率になる時期は未定だが、光ファイバーが敷かれていない無医地区など5Gの必要性がある地区は、優先的に基地局を整備していく。

東広島市の担当者に聞く
5Gでまちはどう変わる?

橋本光太郎
情報政策課長

 国は「Society(ソサエティー)5・0」実現の重要な要素として5Gを位置付けており、地方でも5Gへの期待が高まる。市情報政策課長の橋本光太郎さんに話を聞いた。

 「5Gは人だけではなく、モノがつながるのが大きな特長」と橋本さん。低遅延や同時接続の機能を生かし、「建設現場は、建設機械や作業用ロボットなどの遠隔操作で人手不足を解消し、危険な場所や災害現場でも確実に作業ができるようになる。高齢化が進展する農業分野も、ドローンなどを使った無人農業やスマート農業への応用に拍車が掛かる」と力を込める。

 過疎地域を抱える東広島市でも多くの分野で期待が掛かる。AI(人工知能)の機能を組み合わせ、多くの自動運転車が5Gで接続、自動運転車同士が危険を認識し合うようになれば、普及につながるともいわれており、「公共交通が充実していない地域では、市民の利便性向上につながる」と橋本さん。高度な医療が必要な場合、専門医と地方の診療所の医師や患者を5Gで接続することで、「遠隔診療や往診ができる他、将来的には遠隔手術も期待できる」と強調。教育に目を向ければ、昨年、市が実証実験をしたように、2校以上の学校での合同授業も可能になる、という。

  • もっと詳しく!

    「2020年の5G実現に向けた取り組み」総務省
    ※PDFにアクセス

  • もっと具体的に!

    東広島市で行われた河内小、河内西小の遠隔合唱の記事と歌声


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