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2019/2/14

山内吉治熟年大学長に聞く 熟年世代の幸せとは

 長寿社会。100歳前後を指す「アラハン(アラウンド・ハンドレッド)」という言葉も生まれ、「高齢期の幸せな生き方」に注目が集まっている。60歳以上の人を対象にした生涯学習の場「東広島熟年大学」で多くの受講生を見てきた山内吉治学長に、熟年世代の幸福について、そして、人生を充実させる7カ条について聞いた。(橋本礼子)

山内流 熟年世代 人生を充実させる7カ条

一、小さなことでも新しい一歩を

 夢や目標があると、それに向かって努力する。やりたいことがあると、わくわくするし、行動する活力も湧く。習い事、ボランティアをはじめ、地域の手伝いなどに挑戦を。

二、出会いに感謝

 自分の生きる道は、自分で選ぶ。その選ぶ力を付けるために、人は生涯、学ぶ。出会った人たちに感謝をしながら、社会の役に立ちたいと願いながら生きることで、毎日が充実する。

三、「ありがとう」伝え愛情を示す

 さまざまな人や出来事に感謝することで、「自分は愛されている」ということの実感につながる。それで築かれた信頼関係は、試練があった時の支えにもなる。

四、人と比較しない

 他人と比較せず、自分らしく生きている人は、周りに惑わされない。人の目は気になるものだが、思い切って失敗談を人に話すくらい、ありのままの自分を出してみよう。

五、「今この瞬間」を楽しむべし

 高齢になると、身体能力的にできないことが増えてくるが、それを嘆くのではなく、今の状況で、「おいしい」「うれしい」などという感情を大切に、その瞬間をしっかりと楽しもう。

六、思い切って人にゆだねる

 長年、自分が管理してきたことを人にゆだねるのは、勇気と覚悟がいること。とはいえ、いつ病気になるか分からない。身の回りを整理しながら、ゆだねる心積もりもしておこう。

七、朝起きて一番に気合を入れる

 買い物、散歩、友人との約束など、1日の予定を朝に確認して、「よし、今日も頑張ろう!」と気合を入れよう。テレビを見たり、おいしいものを食べたりして感動することも、幸せの要素。

―山内さんは昨年の熟年大学の卒業式で、「高齢者の幸福」について講演をしています。

山内吉治さん
元東広島市教育長で、現在は、東広島市明るい選挙推進協議会会長、東広島市社会福祉協議会顧問、東広島こころ塾塾長、東広島熟年大学学長。

 近年、「幸福論」の研究が進み、さまざまな著書が出ている。それらを読む中で、「幸せな生き方」の要素として、強く共感するのが「感謝をすること」「社会的に役立つこと」の二つ。心から感謝することの価値、ボランティアなどで人の役に立つことの価値を、熟年世代だからこそ大事にしてほしいと思い、伝えていきたいと考えている。

―高齢者は長く生きている分、そういった ことは実践できているように思いますが。

 もちろん実践している人はいる。しかし、中には自己肯定感が低い、人任せで不満ばかり、自己中心的な考え方、という高齢者が少なからずいる。私も同じ時代を生きてきたが、社会情勢がそうさせたと感じる部分もある。以前なら「お年寄りはそういうものだから」と済まされていたが、平均寿命が伸びる中、これからの熟年世代は、学んで、社会で活躍してこそ、充実した幸せな生活が得られる。周囲の生き生きとした人たちを見ていると、そう実感する。

―「感謝をすること」「社会的に役立つこ と」は、人との関わりが不可欠ですが、退職後は人との接点が減りますね。

 生涯学習の場、ボランティア活動、サロンなどに積極的に参加してもらいたい。何かのグループに所属してそこに居場所があること、関わる人たちと尊敬・信頼し合うこと、仲間のために積極的に貢献しようとすることが、幸福につながる。


詳しい話はFM東広島(89.7MHz)2月18日(月)14時台 山内さんが生出演


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