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2018/11/1

風呂に漬かると良い効果たくさん でも…、やりがちなこのNG行動

 朝晩が肌寒くなり、風呂が恋しくなる季節。入浴には体を温める、疲れを取る、美肌、ダイエットとさまざまな効果が期待できる。しかし、次のような行動は逆効果。ついやりがちなNG行動について、日本入浴協会に聞いた。

健康・美容効果に期待。毎日の入浴で幸福度が上がるとも

 日本入浴協会が実施する「入浴検定」の公式テキストによると、最近ではシャワーで済ませてしまう人も増えているが、今でも約8割の人は毎日浴槽に漬かっているとある。毎日の入浴習慣で、体温が高く血行のよいポカポカ体質を手に入れれば、頭痛や倦怠感けんたいなどの症状を和らげ、生活習慣病の痛みの緩和への効果も 期待できる。その他、リラックス効果を実感する人は多いはずだ。

 2012年に行った静岡県の6000人の住民を対象にした風呂と生活習慣に関する調査では、毎日風呂に入る人(7日全て)は毎日風呂に入らない人やシャワーだけの人と比較すると幸福度が高い人が多いとい う結果も出た。風呂は幸せももたらしてくれるのだ。だからこそ、正しい入浴方法でその効果を最大限に引き出したい。

 ※効果には個人差があります。詳しくは医師、専門家に相談を

医学的に正しく風呂で疲労回復をするこつ
湯の温度 湯に漬かる時間 湯の水位
40度前後 10〜15分間 肩まで漬かる全身浴
※約1度の体温上昇を目指す
※体温が1度上がると顔や額が汗ばんでくる
※入浴後は素早く体を拭いて毛布などにくるまり、体温を維持することがポイント
※さらに薬草湯や入浴剤で香りを嗅ぐ
※銭湯や温泉の大きな湯船に入り、リラックス効果を狙う

NG1

今日は寒かった! しっかり温まりたいから湯の温度を高めに設定。

 42度以上の風呂に入ると体が熱い湯に対抗するための闘争モードになり、交感神経が優位になって興奮状態に。血圧が上がり脈拍が早まり、筋肉は緊張する。

 一方、40度のぬるま湯に漬かると、血圧は下がり脈拍はゆっくり、筋肉は弛緩しかんする。寒い日にかけ湯もせずに42度を超える高温の湯にドボンと入れば、冷え切った体に温熱刺激が襲いさらなる血圧の上昇を起こす可能性がある。入浴中の死亡事故の原因のほとんどが「血圧の急激な変化」。注意が必要だ。

NG2

こめかみがズキンズキン。たっぷりの湯に漬かって温まろう。

 ズキンズキンと脈拍に合わせた強い痛みが発作的にあり、頭の片側、両側のこめかみや目元辺りが主に痛む場合は「片頭痛」の可能性がある。

 脳周辺の血管の拡張で起こると言われ、風呂による血管拡張の作用で逆に悪化させるケースもあるので要注意。ただ、頭痛の約7割は「緊張型頭痛」といわれ、後頭部を中心にした重苦しさ、締め付けられるような鈍痛がある。この場合 は風呂の血流アップ作用と自律神経作用で症状改善が期待できる。

NG3

疲れたからぐっすり寝たい! だから、食べたらすぐに入浴、ベッドへ直行!

 糖質を含む食事をした直後から血糖値は上昇する。血糖値が高い状態だと心身はリラックスできず、良質な睡眠が取れない。

 夕食後に休憩して風呂に入ることで、食後から就寝までの時間を稼げるし、入浴によるエネルギー消費や代謝促進で血糖値の下降や消化・吸収が促進され、穏やかな就寝につながる。

 消化が落ち着くまでは最低でも2時間。良質な睡眠を取ろうと思えば、夕食後に1時間ほど空けて入浴して睡眠という流れがおすすめ。

NG4

美肌効果を狙って、風呂は1回1時間以上は漬かる。

 肌の潤いを決めるのは、角質層全体に存在する水分と脂分の量。湯に漬かると角質全体が水分を吸って潤っているように見えるが、皮脂や潤い成分であるセラミドが流出し水分も 失っている。

 風呂自体は血流と体温を上げ結果的に肌の代謝を高めるが、長風呂や1日数回の風呂は乾燥肌を導いてしまうこともある。

 角質層が吸収した水分は、風呂を出て約10分で消失。潤いを保つためには入浴後10分以内に肌のケアを。

NG5

ダイエットのために半身浴しています。

 風呂に漬かると湯の温熱作用で体表に近い血液が温められ、それが全身に届けられる。40度前後の湯に10〜15分漬かることで体温は約1度上昇する。

 これを毎日続けると、代謝や体温の上昇、自律神経の調整効果、消費カロリーの積み重ねなどによって総合的にダイエットにプラスになると考えられる。

 風呂の作用をダイエットに最大限に生かすなら、半身浴よりも温かい湯と接する面積が広い全身浴を試したい。


取材協力/日本入浴協会…日本人の宝の習慣である入浴、風呂について正しい知識を広めることを目的に2017年1月に設立。入浴に関する研究や開発、イベントの企画・運営、入浴検定の実施など。来年2月17日には、東京、大阪、名古屋、福岡で検定を実施。詳細は同協会のホームページ。https://nyuyoku-kyoukai.com/


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