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2018/8/30

東広島でも発生

東広島署に聞く 高齢ドライバー事故、どう防ぐ?

「過信は禁物」身体機能の低下、自覚を

 県内で65歳以上の高齢ドライバーによる死亡事故が多発している。今年1月から7月29日までに、前年同月と比べ12件多い24件が発生し、このうち1件が東広島署管内で発生。生活の足として車が手放せない東広島市。事故を防ぐためにできることは何か。(橋本礼子)

 2017年に県内で発生した高齢ドライバーによる事故を広島県警が分析した結果、単独でガードレールなどに衝突、または道路外へ転落する▽交差点で出合い頭に衝突する▽歩行者に気付かず衝突する|という特徴があった。

 今年に入っても、このようなケースの事故が昨年を上回るペースで発生し、死者が出ている。東広島市では6月、90代の運転者が乗る軽自動車が側溝に脱輪、溝のふたに衝突して、運転者が亡くなった。

 どうすれば、事故を防げるのか。東広島署の三信悦男交通課長は、「自分は大丈夫という過信は禁物。身体機能の低下を自覚することが重要」と話す。加齢によって判断力の低下、視覚・聴覚の衰えは誰にでも起こることを自覚し、それに対応した運転をすることが事故防止につながる、と強調する。「アクセル・ブレーキ、ハンドル操作を慎重に。横断歩行者がいる『かもしれない』という気持ちで運転を」と呼び掛ける。先進安全装置を搭載した「安全運転サポート車(サポカーS)」への乗り換えも一つの方法。

 身体機能の衰えは自分で気付きにくい。市が行う高齢者参加型の安全教室への参加や、同乗者によるチェックなどで、積極的に自覚する機会をつくる意識が必要。


免許、自主返納も選択肢に

東広島でバスの割引券交付

▲自主返納した65歳以上の人に交付されるのんバスの割引券。東広島交通安全協会の窓口で申請を受け付けている

 「運転するのがしんどい」と感じた時は、運転免許の自主返納も選択肢に入れたい。全国では、タクシーの運賃割引の他、眼鏡や補聴器、スポーツウエアの割引や、無料の宅配サービスなど、返納した人が受けられる特典が広がっている。

 東広島市では、そういった特典は実施されていないが、7月から、バスの割引券を交付する社会実験が行われている。対象は同市に居住する65歳以上の人で、今年12月28日までに東広島署や運転免許センターなどで自主返納した人。西条市街地循環バス(のんバス)の割引券2000円分相当が交付される。7月20日までに、26人が割引券を受け取った。

 社会実験は、東広島署や市遊技業防犯協力会などで構成する実行委員会が実施。3団体からの出資を運営に充てた。「社会実験をきっかけに、返納しても生活しやすいまちづくりへの動きが活発になれば」と三信交通課長。


機器で敏しょう性確認

サロンなどに貸し出し

▲クイックアームに挑戦する和泉サロンの参加者。光るボタンをもぐらたたきの要領で押していく

 東広島市は高齢者の事故防止を目的に、ゲーム感覚で敏しょう性がチェックできる機器「クイックアーム」と「クイックキャッチ」を導入し、高齢者が集まるサロンに貸し出したり、交通安全教室で使用したりしている。

 光に合わせて、ボタンをたたいたり、棒をにぎったりすると、「俊敏性年齢」が表示される。

 利用は今年4〜8月に19回、9月以降も9件の予約が入っている。「実年齢より高齢に評価され、自身を振り返る人もいる。どんどん活用してもらいたい」と市危機管理課。問い合わせは同課082(420)0400。


同乗者が気付く

チェック項目活用を

 高齢ドライバー本人は「大丈夫」と思っていても、家族が不安に思うことも。

 内閣府は、若いころと比べて左表のような点が増えてきた時が、今後の運転について考えたり、家族で話し合ったりするとき、としている。「同乗者は『危なかったよ』と、高齢ドライバーが危険を自覚できるような声掛けを」と呼び掛けている。

運転のチェックポイント

□左右のウインカーを間違って出したり、ウインカーを出し忘れたりする
□歩行者や障害物、他の車に注意が向かないことがある
□カーブをスムーズに曲がれないことがある
□車庫入れのとき、塀や壁をこすることが増えた
□信号や標識を無視して通行することがある
□右左折時に、歩行者や対向車などをよく見落とすようになった


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