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2018/8/9

お盆企画 樹木とともに眠る

─新たな埋葬のかたち「樹木葬」を知る─

 最近、テレビなどでよく耳にするようになった「樹木葬」。一般的な墓石の代わりに、樹木を墓標にすることを言う。埋葬方法が少しずつニーズとともに変化してきていることがうかがわれる。市内でも企業や寺院が運営する数カ所の樹木葬施設がある。樹木葬の魅力について調べてみた。(繁澤)

樹木葬の歴史

 樹木葬という埋葬方法が出来たのは今から約20年前にさかのぼる。墓石の代わりに山ツツジなどの苗木を植える形式は当時「自然に還ることができる」と共感を呼び、新しい埋葬のスタイルとして全国的に注目を集めた。その後も樹木葬は各地で発展を遂げ、寺院のなかにも、芝生やバラ、季節の草花などで彩られたガーデン風のもの、桜をメインにした日本庭園風のもの、その両方を取り入れた和洋折衷タイプなどさまざまな樹木葬が登場した。

樹木葬の種類

 樹木葬は一般的に、自然を生かした「里山型樹木葬」と、霊園や寺院内に整備された「公園型樹木葬」の2つに大きく分けられる。

 「里山型樹木葬」はもともと森にあった木や植樹した木を墓標にして、根元や周りに、土に還る骨壺などを埋めて納骨する。何か一つだけをシンボルにするのではなく、山全体を中心に考える埋葬方法。

 都市部に多いのが「公園型樹木葬」。墓地として整備された霊園内にある公園型樹木葬。休憩所やトイレ、法事法要スペースの充実など、設備やサービスが整っていることが特長としてあげられる。また、線香をあげる場所を設けるなど、残された家族の墓参りのしやすさも考慮しており、個別か共同での埋葬に違いはあるものの、墓参りがしやすいという利点がある。また霊園内の場合、一般の墓が併設されているので、違和感がないのも特長の一つ。最近ではペットと一緒に眠りたいというニーズも増えて、ペット霊園が同じ敷地内にあるところもある。

費用について

 一般的には、墓石を新たに用意するよりも安くなる。樹木葬は永代供養を前提としているケースが多いため、法要ごとのお布施など、将来的な維持管理を心配する必要がない。埋葬料や管理費なども基本的にプランに含まれているため、比較的に安価と言える。全国的な平均額は一人10〜50万円程度。ただし、墓のデザインや入る人数、合祀型か個人埋葬型かによって費用は変動するため、家族の目的や人数などに応じて判断が必要になる。

魅力について

 樹木葬の魅力は、植物の生長を見ながら故人を弔うことができる点。また、跡継ぎがいない人、残された家族に墓守の負担をかけたくないと望まれる人にも一代限りで墓を建てられる樹木葬が救いになっているケースも多い。

 盆には毎年、祖先の墓に手を合わせる。埋葬の形は時代とともに変化し続けても故人を弔う気持ちは今も昔も変わらない。


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