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2018/6/21

来春中高一貫校開校 どんな学校に?

県立広島叡智えいち学園 豊田郡大崎上島町

 全寮制の中高一貫校「県立広島叡智学園」が来年4月、豊田郡大崎上島町に開校する。社会の持続的な平和と発展に向け、世界中のどこでも活躍できるリーダーを育成する学校を目指す。

IB取得視野 英語教育を充実

カリキュラム

▲世界中のどこでも活躍できるリーダーを育成する(写真はイメージ)

 カリキュラムの大きな特徴は、英語力の向上に力を入れていること。中学校段階では、教科の授業は日本語を中心に行う。一方で、外国人教員とともに楽しみながら英語を学び、英語でコミュニケーションできる力を育む。高1の冬までの4年間で英語に触れる時間は、授業や放課後の課外活動を合わせて約5000時間を確保。一般的な英語の授業時間は中高校の6年間で約800時間とされており、大幅に上回ることになる。

 高2からは、海外の大学への入学資格「国際バカロレア」(IB)が取得できるプログラムの導入を予定している。日本の大学と海外の大学への進学資格が取得できるのは、県内の公立校では初めてとなる。

 協働をコンセプトにした独自科目「未来創造科」を設けているのも特徴の一つ。環境や貧困、少子高齢化などの課題について、ワークショップや、フィールドワークなどを行いながら、国内外の専門家や地域 の人たちと一緒に解決していく。さまざまなフィールドで活躍するための力を身に付けていく。

 定員は中学が1学年40人。高校は外国人留学生を含め、1学年60人となる。高校生の3分の1は各国から集まった留学生だ。留学生と一緒に学ぶことで、多様な価値観や日本人としてのアイデンティティを養っていく。19〜21年度は、中1のみを募集。県内からの募集を中心としながら、全国からも受け付ける。

全寮制 ユニット構成し生活

施 設

▲寮では家族のようなユニットで生活する(イメージパース)

 生徒は全員が寮生活を送る。10人ずつに分かれ家族のようなユニット(集団)を構成し生活する。高校が開校する22年度からは、留学生もユニットに加わる。最終的には、留学生2人を含む中1から高3までの10人でユニットを作る。異学年や留学生と共同生活を送ることで協調性や 思いやりなどを培っていく。寮は木造2階建てで、個室と2人部屋がある。

 敷地は瀬戸内海に面した広さ約11万平方キロm。マツダスタジアム約5個分の広さで、教室棟や、実験や演習を行うサイエンスセンター、体育館などを設ける。敷地の中央には、地域の人との交流の場となるカ フェテリアや集いの広場を設ける。

 県は14年に、グローバル社会を生き抜くために、主体的な学びの場を育成する広島版「学びの変革」アクションプランを策定。その学びの変革をけん引する学校として、広島叡智学園の設置を計画した。県教委学びの変革推進課では「県の教育をけん引する、世界で一番、子どもたちが輝いている学校を目指したい」としている。


広島国際学院中学校 安芸郡海田町

 広島国際学院大学や広島国際学院高校などを運営する学校法人広島国際学院(田中満彦理事長総長)は来年春、安芸郡海田町に広島国際学院中学校を開校する。広島地区東部では初めての男女共学の私立中学校となる。田中満彦理事長総長に、中学校開校への思いや、中学校のカリキュラムなどについて話を聞いた。

学力と人間力備えた生徒育成

教育方針

▲「学力と人間力を備えた生徒を育成したい」と話す田中理事長総長
 ―中学校開校のきっかけは。

 2020年度から新学習指導要領に基づいた教育が実施され、センター試験に変わる大学の入試制度改革も行われます。教育に求められる使命が大きく変わろうとしている中で、新しい時代に対応した教育を中高一貫の6年間で行っていこうと設置に至りました。

 ―教育方針は。

 学力と人間力(生きる力)を備えた生徒を育てることです。学力の分野では知識・技能の他に、論理的思考力や批判的思考力、発信・傾聴力、問題解決力を育んでいきます。人間力では道徳・倫理観、利他の心、協働性、創造性、冒険心の5つを培っていきます。

 ―中高一貫教育後の生徒の出口は。

 旧帝大など、きちんとした大学進学実績を出すことが、中学校から子どもを私学に進学させた保護者の方の期待に応えることだと思っており、そのための教育はしっかりと行います。

 その高度な受験力を土台に、グローバル化の進展など社会の変化に対応できる、文武両道を兼ね備えた教養人の育成にも力を注ぎます。教育は国の根幹を支えます。不易と流行―。揺るぎない建学の精神にのっとりながら、常に時代の変化の匂いを感じ取り、そのことに対応した教育を行っていくのが私学の使命だと思っているからです。

「週39時間」の授業時間確保

カリキュラム
 ―具体的なカリキュラムの特徴は。

 毎週土曜日も授業を行い、「週39時間」授業を展開していきます。他の公立中学よりも10コマ程度多い授業時間を確保し、深い学びの修得に努めます。各教科とも、問題発見→協働→発信という一連の学びを随所に取り入れ、大学入試制度改革で必要とされる、思考力や判断力、表現力を鍛えます。英語はグローバル化の進展を視野に入れ、4技能(読む・聞く・話す・書く)を多角的にトレーニングします。

 ―人間力の分野でのカリキュラムは。

 主に総合学習の時間で展開していきます。中学3年間は、毎年週5時間総合学習の授業を行います。内容がアウトドア体験やボランティア体験、日本文化体験など多岐にわたることから、総合学習の時間を「百践錬磨」と名付けました。空手道を修得したり、20年度から初等(小学校)教育で必修となるプログラミング教育を行ったりするのも特徴です。さまざまな体験(学び)を通して、経験値を積み上げながら生きる力を高めていきます。

―高校とのカリキュラムの整合性は。

  昨年、創立90周年を迎えた高校は、培ってきたカリキュラムの独自性があり、基本的に中学校との整合性は図りにくいと思っています。高校には、中学校から入学した生徒の6カ年コースが加わるというイメージです。ただ、「教育は愛なり」という建学の精神にのっとった学校行事や部活は、中学・高校で一体感を持って取り組んでいきたいと思っています。


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