ザ・ウィークリープレスネット

 記事検索

2018/1/25

農技センター 農地でLED防蛾ランプを

太陽光と中古蓄電池使い実験


▲農技センター屋上で、太陽光発電パネルと鉛蓄電池をつなぎ、電圧と抵抗値の測定を行う西日本エイテックのスタッフ

 広島県立総合技術研究所農業技術センター(以下、農技センター)は、昨年11月から八本松町原の農技センター本館屋上に、(株)西日本エイテックと広島国際学院大学と共同で開発した、太陽光発電パネルと鉛蓄電池を組み合わせたLED防蛾ランプの点灯実証実験を行っている。3月上旬まで。

 電球形LED防蛾ランプ50個をトンボの形に並べて設置。255ワットの太陽光発電パネル6枚と、中古蓄電池をつなぎ、夜間に点灯させるなどして基礎データを取っている。電力が供給されない農地での防蛾ランプの利用が目的で、低コストで導入可能な高所作業車用の使用済み鉛蓄電池の活用を模索している。

 農地では、農作物に甚大な被害を及ぼす、ハスモンヨトウやオオタバコガなどのヤガ類の飛来を抑制し、産卵を防ぐ効果があるとして、従来、黄色蛍光灯や水銀灯などの夜間照明が利用されてきた。しかし、キクやイチゴなどの光に敏感な農作物では、開花時期の遅延や、品質の低下など育成への悪影響がみられ、照明を行うことができなかった。

 2015年5月に、農技センターとシャープが日本で初めて、特定波長で点滅発光するLED防蛾ランプを開発・商品化し、光に敏感な農作物でも利用できるようになった。LEDを光源に用いることで、既存の蛍光灯の約13分の1の低消費電力(単位面積当たり)と長寿命化が実現。壊れにくい材質で設置も容易なため、無電力地域での利用も求められている。

 農技センターの栽培技術研究部石倉聡部長は「ヤガ類の被害は毎年一定数出ていて、数年に1回大被害をもたらす。電源の無い地域での実用化までには、ある程度のステップが必要だが、太陽光と廃蓄電池の活用は、低消費電力のLEDランプと大変マッチングしている」と実用化に向けた実証実験に期待を寄せている。

(茨木)


pagetop