東広島 移住対策に本腰

地方創生に呼応人口20万人目指す

 東広島市は、地方圏で人口増加が続く数少ない自治体だ。ただ、近年は人口の増加率が鈍化し、子育て世代の人口は減少傾向だ。市周辺部では少子高齢化も進展している。こうしたことを背景に、市では、国の地方創生に呼応し、移住・定住対策の促進に本腰を入れ始めた。

 市では、ことし10月、市への移住をPRする特設ウェブサイト「移住するなら東広島」の公開を始めた。その中で、通勤時間の長さや持ち家の狭さなど都会暮らしのつらさをコミカルに描いた3種類の動画が話題を集めている。いずれも約50秒で、最後に市民らが歌い踊りながら東広島への移住を呼びかける。視聴者の興味を引きつけるのが狙いだ。

 市の長期人口ビジョンによる人口の基本推計では、市の人口は平成37年の約19万5000人をピークに、出生率の低下や高齢化に伴う自然減の増加などで、人口が減少する見通し。このため、市は同ビジョンで目標推計として、37年の人口を中核市の指標となる20万人に設定。 出生率の上昇と、転入者が転出者を上回る持続的な人口の社会増を実現すれば、目標は達成できるとした。移住・定住の促進は、その柱の一つとなるものだ。

空き家活用に力

 前述のウェブサイトでの情報発信のほか、ことし4月から市の市政情報課内に、移住定住の相談窓口となる「東広島定住サポートセンター」を開設した。増え続ける空き家を資源と捉え、空き家を活用した移住・定住に積極的に取り組む地域の住民自治協と連携している。さらに、生活の拠点を都市地域から条件不利地域へ移し、地場産品の開発などに取り組む地域おこし協力隊の導入を持続可能な地域づくりのきっかけにしていく。

 定住サポートセンターには、11月末日現在で、29件の移住・定住に関する問い合わせがあったという。同センターでは「移住したい理由はさまざまだが、12件は20〜40歳代の子育て世代。田園回帰への流れも感じる」と期待を込める。

 半面、課題も見え隠れする。空き家の活用では、所有者と移住希望者との間で、売却か、賃貸かの意向でミスマッチがあるという。子育て世代の定住には、小児科医療体制の充実や、経済支援のニーズが高い。

 市では、平成32年度までの延べ数で、同センターを利用して定住に結び付く世帯を20世帯と見込む。日本では、三大都市圏を除いて、人口減少の流れが覆う。人口は容易に増えないことを前提に考えたとき、現実的な数字だろう。

 ある識者は「東広島固有の資源は4大学が立地していること。大学の国際化を促し、日本人だけではなく、外国人にも目を向けた移住・定住の促進を考えるべきだ」と提言する。


東広島に移住した人の声

ベーカリー経営 林直史さん(37) 
西条町在住 出身地/福井県

 広島大学在学中に、西条のパン店でアルバイトをし、パン作りの面白さや楽しさを知りました。「いつかはパン屋をやりたい」との思いを温めつつ、転勤の多い自動車部品メーカーに勤務。趣味で、家族のためにパンを焼いていると「幼いわが子のためにも移住し、かねてからの夢だったパン店を持ちたい」と思うように。妻の理解が一番の後押しとなり、2015年12月に、学生時代を過ごした西条に転居しました。

漫画家 村上たかしさん(51)
八本松町在住 出身地/大阪府

 妻の郷里が八本松です。大阪の豊中市で仕事をしていた頃から、何度も八本松に帰省。豊かな自然を実体験できること、広島大学の統合移転で交通をはじめとしたインフラが整っていることなどに、居住地としての魅力を感じていました。娘の進学について考えていたところ、「教育レベルの高い中高一貫校が開校する」と義父の強い勧めがあり移住を決意。2007年、妻の実家そばに住居と仕事場を構えました。

※特設ウェブサイト「移住するなら東広島」から抜粋


>>他都市に学べ 10年間で2035人が移住 鳥取市の魅力とは?

ザ・ウィークリー・プレスネット 2016/12/17

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