西農空手道部 2年間で力付け3大会で優勝

かつてのインターハイ常連校 部員ゼロからの復活

 部員が集まらずに休部になっていた県立西条農業高校の空手道部が復活し、強豪・如水館高校の4連覇を阻止するなど、頭角を現し始めた。ほぼ初心者の生徒ばかりで再開し、わずか2年。気合の掛け声が響く武道館は、かつてインターハイ常連だったころの空気に包まれている。(新海真由美、橋本礼子)


▲西農空手道部のメンバー。後列右が杉元祐史教諭

 西農空手道部は愛好会を経て平成12年に誕生し、その年にインターハイ初出場。それから10年連続出場を果たした。インターハイの最高位は男子個人形でベスト16位にとどまったものの、強豪の名をとどろかせた。しかし、監督を務めていた杉元祐史教諭の異動をきっかけに部員が減り、24年に休部した。

 そして、26年、部を復活させたのは杉元教諭だった。思いがけない再赴任。

 部員ゼロの中、新入部員説明会で自らマイクを握り生徒を勧誘。初心者ばかり8人が集まった。再開後しばらくは武道場が使えず、パソコン教室で練習。決して恵まれた環境ではなかったが、「選手たちの『全国大会に出場する』という気持ちは一度もぶれなかった」と感心する。


▲6月17〜19日に行われる中国高校選手権大会に出場する左から橋本万里花さん、大武弥夕さん、菊池咲菜さん

 現在、部員は男女計22人。練習場所は武道場となり、めきめきと力を付けている。中でも部が復活した1年目からの選手で、主将の大武弥夕さん、副主将の菊池咲菜さん、橋本万里花さん(いずれも畜産科3年)が女子団体形で躍進している。

 3人一組で行う団体形は、息が合わないと演武にずれが生じる。互いが遠慮して言いたいことを言えず、雰囲気が悪くなることがあり、「本音で言い合おう」と決めた。そして挑んだ昨年11月の県新人大会で復活後初優勝。3人は「うれしさと達成感で涙があふれた」と振り返る。涙の選手を杉元教諭は笑顔で迎え、抱き合って喜んだ。

 5月7〜8日に行われた県高校空手道選手権大会では如水館高校の4連覇を止め優勝。同28〜29日の県高校空手道総合体育大会でも優勝と勢いにのった。3人は6月17〜19日に広島グリーンアリーナで行われる中国高校空手道選手権大会に出場する。全国に通じる大会ではないが、引退前の大事な試合。3人は「練習をやりきってコートに立ちたい。そして試合は笑顔で楽しみたい」と拳に力を込める。

 インターハイ常連のころの杉元教諭のまなざしは鋭く、ぴりりとした空気の中での練習だった。今もその空気は変わりないが、まなざしはやわらかい。OB・OGからは「優しくなったね」とよく言われると笑う。「生徒あっての指導者。一番の指導者を目指し、何事にも成功する人材を育てていきたい」と力を込める。

 休部を経て、革新した西農空手道部。今後の活躍が楽しみだ。

西農空手道部の歴史(年度)

平成10年

 杉元教諭が西条農高へ赴任

平成11年

 愛好会として活動開始、生徒総会で同好会として認可

平成12年

 部へ昇格、県総体男子個人形で優勝し、インターハイ初出場(以  降、10年連続出場)、中国選抜大会準優勝、全国選抜大会男子団  体形で第8位入賞(同種目広島県初)

(中略)

平成20年

 3月末、杉元教諭が尾道商業高校へ転勤、外部指導者に委託

平成24年 休部
平成26年

 4月、杉元教諭が西条農高へ再赴任。パソコン教室で活動再開

平成27年

 6月、中国高校空手道選手権大会女子団体形で準優勝
11月、県高校空手道選抜大会女子団体形で優勝(6年ぶり8回目)

平成28年

 3月、全国高校空手道選抜大会女子団体形に出場 
 5月、県高校空手道選手権大会女子団体形で優勝(6年ぶり7回目)
 5月、県高校空手道総合体育大会女子団体形で優勝(6年ぶり7回目)

ザ・ウィークリー・プレスネット 2016/6/11

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