愛新美術館便り‐第5号

中国最後の皇弟 溥任

『ザ・ウィークリー プレスネット』2005年8月13日号掲載

 

 1919年~。溥儀の末弟(四男)。

 幼時より旧学(旧時の歴史文学)・書画を学んだ。溥儀満州国皇帝の位にあった時代にも満州にはもむかず、生家の醇王府を利用して小学校を開き校長に任じやがてその学校も国に寄付して自らは一介の教師をつとめ、北京廠橋小学校を退職するまで生涯の大半を教育事業に捧げた。

 北京市在住。中国人民政治協商会議委員、北京市文史研究館研究員などの要職を歴任。

 

孟浩然詩・春暁

春眠不覚曉   春眠 暁を覚えず

處處聞啼鳥   処処に啼く鳥を聞く

夜来風雨声   夜来 風雨の声

花落知多少   花落ちて多少を知る

    唐孟浩然春暁 愛新覚羅溥任

【意味】
 春の眠りは心地よく夜が明けていることにも気がつかず、
 ふと気がつくとあちこちでなく鳥のさえずりが聞こえる。
 昨夜は風雨の音が激しかったが、
 あの風雨では春の花も大方は散ってしまったことだろう。
    唐の孟浩然の「春暁」 愛新覚羅 溥任

寸法:70cm×35cm   1996年

 

飛流直下三千尺
  飛流 直下 三千尺

疑是銀河落九天
  疑らくは是れ銀河の九天より落つる

    庚午年孟夏月  愛新覚羅 溥任

【意味】
 その滝の勢いは、真っ直ぐに三千尺も飛ぶように流れ落ち
 まるでそれは天の川が、天から流れ落ちるのではないかと思われるばかりである。
    庚午(1990)年孟夏(旧暦4)月
    愛新覚羅 溥任

山水・飛流

寸法:64cm×41cm   1990年

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